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642 名前:雌豚のにおい@774人目[] 投稿日:2011/06/04(土) 01 38 53 ID 9Rh9W55o [2/2] 続き書き込みます。今度は妹目線で書いてみます。 今日は本当についてないなぁ~。 今日は友達と部活の練習だからズボン付けてきたのに。 お兄ちゃんを一緒に「連れて行く」の忘れちゃったし。 部屋の電気を消すのも忘れちゃったし。 でも・・クローゼットからお兄ちゃんのにおいがしたの。 気のせいかな? 今日はお兄ちゃんの様子がおかしいの。 私と目をあわせようとしないの。 どうしてかな? 私嫌われるような事したかな? 知らないうちに私、お兄ちゃんに嫌われちゃったのかな? そんなことないよね? お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん 「おいどうした?」 「ぶつぶつ何言ってるんだ?おい!しっかりし・・」 私はお兄ちゃんだけいればいいのいいのいいのいいのいいのいいのいいの。 それなのに・・・お兄ちゃんに・・お兄ちゃんに嫌われたら私・・・・。 「おい!どうしたんだ!?すずか!!お前らしくないぞ!」 「私らしいってなに?ねぇ?それってなに?なに?なに?」 「私はお兄ちゃんだけいればいいの。私はオニイチャンシカイラナイノ。」 「す・・ず・・か・・・。」 どうしてそんな目で見るの?どうして私から遠ざかっていくの?嫌・・嫌・・。 いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああ。 「いやぁ・・だよぅ・・うんぐ・・ぐす。お兄ちゃんに嫌われるの嫌ぁ・・うわぁぁん。」 「お・・おい泣くな。悪い悪かった。俺が悪かったから!」 そういってお兄ちゃんは私をそっと抱きしめたの。 いつもは私がお兄ちゃんに抱きついてるのに、お兄ちゃんから抱きしめてくれたの。 あ~あ。今日は本当についてないなぁ。 でもね。今日はお兄ちゃんが抱きしめてくれたからいいの。 「よしよし。ごめんな。」 「ふぁ・・お兄ちゃんの手きもちぃ・・・。」 お兄ちゃんがなでなでしてくれたからいいの。 これって好きってことだよね? これって私のこと愛してるって事だよね? これって相思相愛って事だよね? もう、写真だけじゃ辛いの。お兄ちゃん・・・お兄ちゃん・・・・オニイチャン。 「じゃあ俺・・明日早いからそろそろ寝るな。」 あっ・・まって・・もうちょっとだけ。あと少しだけねでなでして。 「まって・・おにいちゃ・・。」 「それじゃあな。夜更かしするなよ?」 がちゃ。 ・・・ オニイチャン・・サビシイヨ。 昔は一緒に寝てくれたのに。 昔は一緒におふろはいってくれたのに。 どうして逃げるの? 恥ずかしいからって・・もう、一緒に寝るのもお風呂入るのもしないのは当然だっていって。 私は違うよ? いつも、お兄ちゃんの事ばかり考えてるんだよ? 私は全然恥ずかしくないよ? 一緒に寝るのも、お風呂はいるのも。 ああ・・そうか。 あの女のせいだね? オニイチャンにツキまとう。アの女。 オニイチャンの幼馴染だとかイってオニイチャンをたぶらカしテ。 アんしんしてね? オニイチャンはワタシガ・・・・。
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兄「クレイジーサイコ妹」さいごに 最初から最後まで突っ走らせたかった。 本当はもっとカオスにしたかった。 もうちょっと疾走感を出せたら良かったんだけど、結局ただ兄がフルボッコにされただけだった。 ごめん。 妹は人生エクストリーム勢。 ごめん。 今は反省している。 オチもきちんとまとまってなかった。 ごめん。 でもまぁなんとなく楽しかったからいいや。俺が。 取り敢えず、ここまで読んでくれた人いたら、ありがとう。 久々に書いたんでちょっとアレだったけど、ありがとう。 ありがとうございました。 トップへ
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リレー小説
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小説投稿・掲載サイト「小説家になろう」に投稿している作品のリストです。 パソコンと携帯の両方から閲覧できます。 <創作小説>ETERNAL CRYSTAL <二次創作>そばにいるから(完結済み)燃え上がる復讐の瞳(完結済み)鬼雷丸の呪縛を断て!(完結済み)闇迷宮の死闘(完結済み)心の闇~癒えない傷~(完結済み)和解のとき~信頼回復~(完結済み)奇跡の魔法~5人の勇気とヒカルの想い~(完結済み)聖なる夜に(完結済み)月のメモリー(完結済み)泣けよ。我慢する必要なんてない(完結済み)あまりに少なかったあなたとの時間(完結済み)かたい絆(5/18up)戦士の絆 失敗の代償君だけが信じていてくれるなら、それでいい。
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*****小さな幸せ*****投稿者:ささ ☆誕生石★投稿者:吐露非狩古鬱 スパイラルのドリーム小説!投稿者:七帆 ~迷う恋~投稿者:夕 胸がキュンとする小説を書いて><投稿者:舞☆ 自作です。2投稿者:海晴 小説………もどき投稿者:美菜 ♪小説楽園?♪投稿者:なつ できれば書いてください投稿者:まりも 小説かいてみました投稿者:のえる 感動小説書きます!投稿者:亜美 恋愛小説です。良かったら読んで☆投稿者:りんご 学園小説。投稿者:イル COLORSEYE投稿者:犀 物語 投稿者:夜 小説ノート2投稿者:ヒナナ 自作です。投稿者:海流1-198 小説二人で書きます投稿者:マー坊&のどか 小説初投稿です。投稿者:葵 OUR HURT投稿者:影楼 ☆小説書きます☆投稿者:苺 恐ろし京の都の戦じゃ投稿者:御明 恋愛VS小説書きます~♪投稿者:フルーティー♪ 幽遊のドリーム小説書くよ☆投稿者:有紀 My novel投稿者:風屡1-330 My novel投稿者:風屡481-555 My novel投稿者:風屡651-690 My novel投稿者:風屡751-811 My novel投稿者:風屡1011-1048終 ~運命~投稿者:彩音 限りない道投稿者:禰祢 二つの恋の狭間で迷う人投稿者:夕 物語は初です!暇な人読んでー!! 投稿者:ノブ 1-347 物語は初です!暇な人読んでー!! 投稿者:ノブ551-582 物語は初です!暇な人読んでー!! 投稿者:ノブ791-869 物語は初です!暇な人読んでー!! 投稿者:ノブ901-992 ~小説の部屋~ 投稿者:セナイ 小説!!! 投稿者:愛美 笑顔で愛を伝えよう 投稿者:司教 ♪小説♪ 投稿者:楓1-482 ♪小説♪ 投稿者:楓811-884 オリジナル小説読んでくれる人 投稿者:キーツ 小説を個人個人で書くスレ 投稿者:R1 キキ 投稿者:題、ゴールドカード(仮) リレー小説 投稿者:弘晃 初小説☆ 投稿者:mizuki 初小説☆ 投稿者:mizuki1-214 雑誌、漫画小説何でも有り! 投稿者:沙拿 異世界物語。 投稿者:時雨 二人で書く共同小説 投稿者:朝靄(あさもや)&ミヤコ ポラロイド(w-inds.小説) 投稿者:さやか シリーズで書きます 投稿者:砂馬1-123 シリーズで書きます 投稿者:砂馬181-205 Best of party(初です) 投稿者:旅人の落し物 *****読んでみてください***** 投稿者:唯1-178 *****読んでみてください***** 投稿者:唯331-350 恋愛小説2 投稿者:柚麻 翠楼の守り神 投稿者:幻想1-200 翠楼の守り神 投稿者:幻想231-312 翠楼の守り神 投稿者:幻想341-423 翠楼の守り神 投稿者:幻想441-527 翠楼の守り神 投稿者:幻想531-552 自作です2 投稿者:海晴 【条件】 投稿者:朝日 暗い・・・クライ 投稿者:朝実1-337 暗い・・・クライ 投稿者:朝実881-978 イジメ~本当に助けたかった人へ 投稿者:やがみ 小説つくろ! 投稿者:みらな ドリーム小説 投稿者:夢 石の辿る道しるべ 投稿者:我輩は猫である、名はまだない 或る広場住民の記録(小説:或るあめぞう住人の日記) 投稿者:(・×・)1-164 或る広場住民の記録(小説:或るあめぞう住人の日記) 投稿者:(・×・)151-255 或る広場住民の記録 投稿者:(・×・)【geocities】 TIKARA 投稿者:あんちく ――リローゼの番人―― 投稿者:すとーぶ 小説ですかね? 投稿者:青月1-77 小説ですかね? 投稿者:青月101-127 【赤い砂の消える所】 投稿者:地球員 ☆田舎娘物語☆ 投稿者:まいこ(終わり?) 満月をさがして(オリジナル) 投稿者:みずき 呪われたコドモタチ・・・ 投稿者:未有1-219 呪われたコドモタチ・・・ 投稿者:未有301-314 俺のやり方 投稿者:明美1181-1219 俺のやり方 投稿者:明美1291-1467 俺のやり方 投稿者:明美1561-1575 イジメ小説 投稿者:くるみ 小説だわさ。。。。 投稿者:あずき [Story Bcks] 投稿者:朝日151-202 幻想水滸伝の小説 投稿者:崇(なし) 多久真の見た世界 投稿者:マガ 夢の?お守り? 投稿者:ベリー671-690 夢の?お守り? 投稿者:ベリー371-419 夢の?お守り? 投稿者:ベリー181-237 夢の?お守り? 投稿者:ベリー1-49 ?笑顔? 投稿者:沙世 H小説 投稿者:花見 双子なのにどうして私だけ・・・? 投稿者:羅江 好きなのに ~loveGET~ 投稿者:慎悟 初恋 投稿者:ゆみ1-186 初恋 投稿者:ゆみ181-203 幽霊屋敷 投稿者:奈美 未来 投稿者:たんぼ281-354 未来 投稿者:たんぼ171-218 未来 投稿者:たんぼ1-108 涙なんからない 投稿者:紀遊 鳥なんかやない 投稿者:爽 POLICE 投稿者:翡翠(1のみ) 恋愛小説リレー 投稿者:恋愛 エロ小説。 投稿者:恋羅 ホモ小説を誰か書いてください!! 投稿者:尚人 いじめ小説 投稿者:蒜 本当にいるの? 投稿者:里海(1のみ) 自作です 投稿者:海流1-205 自作です 投稿者:海流451-555 自作です 投稿者:海流631-669 自作です2 投稿者:海晴1-123 自作です2 投稿者:海晴221-326 ブスとは言わせない!美人と言わせてやる! 投稿者:るぅじゅ 青空の見える丘に 投稿者:大地 いじめ小説を書きます。 投稿者:みやび ラブリーメールにこたえます 投稿者:瑞希 恋愛革命~Lovely angel~ 投稿者:菫 いじめリレー小説 投稿者:天使の翼 BEAST☆BOY 投稿者:アクア 心・・・・そして、苦しみ 投稿者:沙羅 初めての物語です! 投稿者:吉良 小学生のいじめ。 投稿者:ひとみ MANAMI*3 投稿者:相澤那都 ~イジメ小説~私のクラス。(実話です) 投稿者:奈美 叶石(オリジナル初小説) 投稿者:深名241-271 叶石(オリジナル初小説) 投稿者:深名131-205 叶石(オリジナル初小説) 投稿者:深名1-102 駄文書きます。 投稿者:天使の翼 東京大学物語 投稿者:渋柿 *カナリア* 投稿者:璃嘉(1のみ) 黒猫の通る道 投稿者:夕日141-156 黒猫の通る道 投稿者:夕日1-119 短編小説を書くスレ 投稿者:R1311-361 短編小説を書くスレ 投稿者:R1151-204 短編小説を書くスレ 投稿者:R11-36 奇跡の生還・・? 投稿者:花実431-450 奇跡の生還・・? 投稿者:花実151-187 奇跡の生還・・? 投稿者:花実1-63 ーーーーー沙理ーーーーー 投稿者:林檎 月 投稿者:涼希 自由大陸の勇者 投稿者:似非・英雄王フェーン 桜の降る館 投稿者:桜沢風織 深淵の果てに †運命† 投稿者:ハルカゼ ―偽りの兄妹― 投稿者:ボーノ♀1091-1363 ―偽りの兄妹― 投稿者:ボーノ♀521-714 ―偽りの兄妹― 投稿者:ボーノ♀1-39 お兄ちゃんの存在【短編】 投稿者:未来 @ともぞう コドモ狩り 投稿者:鶏@ともぞう 中身を見てください 投稿者:悠@ともぞう サイト名 URL webarchive 奇跡の生還・・?投稿者:花実431-450 http //web.archive.org/web/20031217161721/http //ame.x0.com 80/story/030718185637.html 奇跡の生還・・? 投稿者:花実151-187 http //web.archive.org/web/20031011030923/http //ame.x0.com 80/story/030718185637.html 奇跡の生還・・? 投稿者:花実1-63 http //web.archive.org/web/20030812065623/http //ame.x0.com 80/story/030718185637.html こげんたちゃん 投稿者:ゆず591-612 http //web.archive.org/web/20041001025525/http //www.ame.x0.com 80/story/040320165709.html こげんたちゃん 投稿者:ゆず491-524 http //web.archive.org/web/20040806151138/http //ame.x0.com 80/story/040320165709.html こげんたちゃん 投稿者:ゆず261-281 http //web.archive.org/web/20040408085114/http //ame.x0.com 80/story/040320165709.html つまんないけど読んでください 投稿者:麗夢1641-1657 http //web.archive.org/web/20031217162110/ame.x0.com/story/030915105821.html 鳥なんかやない 投稿者:爽 http //web.archive.org/web/20030812063801/ame.x0.com/story/030620234617.html NO DISC 投稿者:風酷1-6 http //web.archive.org/web/20050225153749/http //ame.x0.com/story/050220000956.html マナーモードなワタシ。 投稿者:杏恋411-539 http //web.archive.org/web/20041024035140/http //ame.x0.com/story/040719194926.html 手に負えない彼女… 投稿者:杏恋271-505 http //web.archive.org/web/20040617221751/http //ame.x0.com/story/040430201704.html 手に負えない彼女… 投稿者:杏恋1-268 http //web.archive.org/web/20040528145631/http //ame.x0.com/story/040430201704.html 夢から醒めない少年 投稿者:名瀬841-924 http //web.archive.org/web/20070531091704/http //ame.dip.jp/log/story/031226224653.html 夢から醒めない少年 投稿者:名瀬701-714 http //web.archive.org/web/20040409024155/http //ame.x0.com/story/031226224653.html 夢から醒めない少年 投稿者:名瀬431-452 http //web.archive.org/web/20040214065303/http //ame.x0.com/story/031226224653.html 故、愛と呼ぶ 投稿者:名瀬@中傷・荒らし等はお断りです1131-1152 http //web.archive.org/web/20050206153753/http //ame.x0.com/story/040604223729.html 故、愛と呼ぶ 投稿者:名瀬@中傷・荒らし等はお断りです811-939 http //web.archive.org/web/20041010140712/http //www.ame.x0.com/story/040604223729.html 故、愛と呼ぶ 投稿者:名瀬@中傷・荒らし等はお断りです1-158 http //web.archive.org/web/20040612121630/http //ame.x0.com/story/040604223729.html 腐朽の限界 投稿者:名瀬1-66 http //web.archive.org/web/20041207182520/http //ame.x0.com/story/041116184230.html http //ame.dip.jp/log/story/ http //ame.dip.jp/ame/story/ http //ame.x0.com/story/
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俺はやっとの思いで家に着いた。 さて、先刻香霖堂の18禁コーナー(女人⑨禁制)で掘り出した“それ”をじっくり堪能するとしよう。 制服を脱ぎ捨て、椅子に座り、表紙を見て、そして、ぱらぱらっ、とページをめくる。 興奮のあまり呼吸が早まり、手は汗ばんでくる。 「はぁ、はぁ、これはすごいぞっ!しかし、誰にも見つからないようにしなければ‥‥‥」 コンコン! 「!?」 急いで“それ”を隠す。 「やっほ~遊びに来たy‥‥えっ、あっ、ななななんて格好してるのよ!!」 妹紅だ。手で顔を隠しながらも隙間から俺のトランクス姿を見ているのはバレバレである。 やはり、蓬莱人と言えど、精神的には興味のある年頃なのか。 「ところで何を隠したの?」 そういう所だけはしっかりと覚えていやがる。 「いや、何でもないよ」 「えーっ、絶対嘘ついてるでしょ!?今隠したの見たもんね。 ‥‥‥あ、あんただって年頃の男の子なんだし、私のこと受け入れてくれたし‥‥ ‥‥だから、私だってあんたのこと、何だって受け入れるつもりだし‥‥」 だが、しかし、“それ”だけは見られるわけにはいかない。 このデスノ (省略されました 続きを読むには“もこタンにインしたお”とか書いて下さい) 5スレ目 147 ─────────────────────────────────────────────────────────── 久しぶりの一行告白 「あなたが永遠を生きるのなら、私もあなたの心の中で永遠を生きさせてください」 →妹紅 5スレ目 514 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「ふう,今日は疲れたな」 香霖堂の仕事(バイト)を終え、家路を急ぐ。白黒のお陰で突然残業となり、すっかり遅くなってしまった。 「妹紅のやつ怒ってるだろうなー、遅くなるって連絡できなかったしな…」 ひょんな事から俺と妹紅は今現在、同じ屋根の下で暮らしている。 妹紅と出会ってから随分経って、今ではすっかり漫才コンビと化していたりする。 慧音と一騒動あった時に(修羅場モード)お互い好きあっていることに気付き、紆余曲折あって、 てるよとえーりんとスキマ妖怪と鬼娘によるマッチポンプの結果、押せ押せムードの中で夫婦になった。 まあ結婚したからといって、相手に対する態度なんて変わらない。 妹紅は相変わらずの性格で、すぐに拗ねるし怒り出す。……ま、今となってはそんな姿も可愛いと思えるのだが。 「ただいま」 ドアを開けたら、玄関には頬を膨らませ「遅いよー、何してたのよー」と拗ねる妹紅が居……ない? 「あれ?」 予想外だ。しかし部屋に電気は点いているので、出かけている訳ではないようだが…… 「…ただいま?」 居間に入ると、妹紅は家事の途中だったのか割烹着姿のままでテーブルに新聞を広げて真剣に読んでいた。 「お帰り。ごめんね、気が付かなかった…」 「何をそんなに真剣に読んでるんだ?」 「これをね…ちょっと」 新聞の大きな見出しにはこう書かれていた。 『06年出生率は1.04 9年連続過去最低更新(文々。新聞調べ)』 「出生率の話題?」 「…そう…ね」 「…これがどうしたんだ?」 「…うーん、やっぱり私たちも子供作ること期待されてるのかなぁ…」 「…さあな」 窓の外やスキマから色々と視線を感じるが、ややこしくなりそうなので後で塩でも撒いておこう。 「…でも、蓬莱人に子供が出来たなんて話、聞いたことが無いし…」 「まあそれ以前に、俺たち二人が欲しいと思わなきゃなぁ…」 「…あ、あのね…、私は…欲しいと思ってるよ……あんたとの赤ちゃん」 以外な返答だ。結婚する前、妹紅は「しばらく2人でのんびり暮らしたい」と言っていたのに。 別にそれには俺は反対じゃなかった。だから妹紅は、しばらくは子供はいらないのかと思っていた。 「…妹紅…」 「…あ、あんたは…どう思う?」 「……ああ、妹紅が良ければ…生活に問題なければ…」 「わ、私の事はいいのよ。問題はあんたの気持ち。はっきり言ってよ!」 「…もちろん、欲しいさ。きっとかわいいと思うぜ?」 「…あんたに似たらそうでもないと思うけど?」 「ひどい事いいやがって…。俺、子供が男でも女でも可愛がってやりたいと思う」 「むー、子供だけ?」 「…妹紅のことも子供のことも…な」 「ん、よろしい」 そう言うと、妹紅はそっと抱きついてキスをしてきた。 「子供…作ろ…,今日なら…出来るかも…」 「ああ…」 ぎゅうっ…と強く抱きしめあう。二人の気持ちが溶けてあうような気がした。 「しかしあれだな、誘い方が大胆だな」 「…むー,うるさいわねぇ…ムード壊さないでよ…」 そう言ってもう一度キスをしてくる。 (中略されました。あえて説明するならもこたんにインしてフジヤマヴォルケーノしたら被弾した) …………………… コトが終わって、俺たちは布団の中で語り合っていた。全裸で。 「赤ちゃん…できたかな…?」 「さあな…。意外と簡単には出来ないもんだってのも聞いたことあるし」 「うーん。まあ、そうね…」 「まあ、頑張っていこうぜ」 「こ、こらっ…そんなことで気合を入れないでよ…」 さて、俺たちも出生率に少しでも貢献するべく、もう少し励むとするか…… それから数ヵ月後、もこたんは元気な男の子を産んでくれました。 夜泣きした時に俺と妹紅があやしても泣き止まないのに、けーねに抱かれたら一発で泣き止むのは核心犯だと思う。 5スレ目 825 ─────────────────────────────────────────────────────────── 妹紅「○○、そのさ・・・・ほら、チョコ」 ○○「あっ・・・・・・ありがと・・・・」 妹紅「そのさ・・・・・・普段、私家事とか慧音や○○にしてもらってるから、 チョコ1つまともに作れなくてさ・・・・・・・・その・・・・・・・買ったやつなんだけどさ・・・・・・・・」 ○○「いや、オレなんかが貰えるだけでも、マジ嬉しいんだからさ・・・・・・気にすんなよ・・・・・・」 妹紅「うん・・・・・・すまんな・・・・・・」 ○○「いや、気にスンナ、ありがとうな・・・・・・・」 6スレ目 758 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「む~~」 ぎゅぅ 「どうしたんだよ妹紅、今日はいつになくくっ付いてくるじゃないか」 「……別に何でもないよ、ただ今日はいつもよりくっ付いていたいだけ」 「むくれた顔して何もないは無いんじゃないのか?」 「なんでもないったら無い!!」 「でかい声出すなよ、耳が痛いじゃないか」 「……ごめん」 「恋人に何かあったのなら気になるからな、まあ本当に何もないならいいんだけど」 「……ちょっと慧音に嫉妬しただけ」 「慧音さんに嫉妬?そりゃまたなんで」 「だって慧音は優しいし他の人から慕われてるし胸だって大きいし 誰だって私と慧音の二人なら慧音のほうを恋人にしたいでしょ」 「ぷっ、あはは、あはははははははは!www」 「な、何で笑うのよ!!」 「そりゃ笑うだろう何かと思えば嫉妬だなんてな いいか、俺はたとえ優しくても、他人から慕われてても胸が大きくても妹紅、お前が好きだ」 ぎゅぅー 「……本当?」 「俺は割りと嘘つきだけどお前にだけは嘘をついたことがないんだよ」 「馬鹿、大好きだよ○○」 「ああ、俺もだ妹紅」 7スレ目 596 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「ねえ、○○。まだ寝ないの?」 「ああ、明日の昼までにやらなきゃいけないことがあるからな。 妹紅は先に寝てていいぞ。」 「夜更かしは体に悪いんだよ?体調崩しちゃう。」 「大丈夫だよ、慣れたから。妹紅も早く寝ないと体壊すぞ。」 「私は蓬莱人だから大丈夫だよ。」 しばらくして 「なあ、妹紅。なんで寝ないんだ?」 「・・・ん、なんでって・・・。」 「お前もう半分寝てるだろ、早く寝ろって。」 「・・・だって、今日は○○と、一緒に寝たいんだもん・・・。」 目をこすりながらかすれるような声で喋る妹紅 普段はそんなことは滅多に言わないのに、眠たい時っていうのは こうも人を変えるものかなのか。 「今日だけじゃないよ・・・、いつもいつも思ってるのに・・・、 ○○は遅くまでずーっと起きてるんだもん・・・。」 目は相変わらず半開きだが、顔はさっきと違い、下を向いていた。 「だから今日は、頑張って起きて○○と一緒に寝るんだから・・・。」 「やれやれ・・・。」 妹紅に近寄り、頭や頬をやさしく撫でる。 くすぐったいのか、目を細めている。 「わかったよ、一緒に寝よう。 仕事は早起きして終わらせれば間に合うからな。」 「・・・うん、じゃなくて、だめだよ。 私起きてるから・・・、気にしないで続けて。」 口ではそう言うものの、もう限界だろう。 「あー・・・、うん、ちょっと待てよ・・・。」 わざと考えるようにうなってみる、もちろん考えることなんてないのだが。 「そういえば、あの仕事明後日までだった。 いかんな、寝不足でうっかりしてたのかも。」 「えー・・・、なら起きてなくて良かったのに。」 「そうだな、しっかりと寝ないと。さ、妹紅、一緒に寝ようか。」 そう言いながら妹紅をおんぶし、布団まで歩きだす。 「ごめんな妹紅、いつも寝てあげれなくて。」 返事は返ってこなかった。どうやたこのちょっとの移動時間だけで眠ってしまったようだ。 起こさないように(起こせないだろうが)ゆっくりと寝かせ、その隣に俺も寝転んだ。 妹紅の体をできるだけやさしく抱きながら目を閉じる。 「・・・おやすみ、妹紅」 7スレ目 652 ─────────────────────────────────────────────────────────── 不死を受け容れる覚悟は未だ出来ない。それでも、君の傍にいていいだろうか? 7スレ目 826 ─────────────────────────────────────────────────────────── 藤原亭の居間。 そこには、二人の人間がいた。 こたつに足を突っ込んでる〇〇と、藤原 妹紅の二人が、だ。 「相変わらず、雪かきは堪えるわ……」 「〇〇は、体力不足。運動不足が祟ったんだよ」 男の俺がバテてるのに、女性の妹紅がサクサクと雪かきを進めているのは心に響いた。 ……運動、しなければな。 「スマンなぁ、男手の俺がしっかりしなきゃいけないのに」 「ふふ、そうだよ。しっかりしなさい」 そんな俺の様子を楽しげに微笑む妹紅。 ……だらしない男、と心の中では思ってるのかなぁ、裏がありそうで怖い。 じっと見詰め合ってるのも恥ずかしいので、みかんに手を伸ばした。 やはり冬は、こたつとみかんですよ。 「〇〇、雪は嫌いか?」 「は? あー、嫌いじゃないな。嫌いなのは雪かきで、雪自体は好きだ。 冬景色もいいし、雪を踏んだときの音も好きだし、たまに行われる雪祭りも楽しみだ」 茶の準備でもするか、とキッチンに向かう。 と、戻ってきて妹紅の変な行動に気付いた。 「……なぁ、もこ。何故、みかんの皮だけを剥いてるんだ、何も食べないんだ?」 「秘密」 そう言いつつも、みかんを剥く手を休めない。 ――いや、いつか食べるんだったら良いんだけどさ。 ミリミリ、というみかんを剥く音だけが、居間に響いていた。 慧音さんは、寺子屋で教師として働いている。 今日は忙しいようで、帰ってくるのは夜になるという。 「もこ、それ、みかん何個目だ?」 「九個目。たまに食べてるから、ここにあるのは七個分」 「あ、あぁ、そうか。うん」 やはり、妹紅の行動が謎だ。 何に使うか、さっぱり予想がつかない……。 考え事をしていたら、頭が急にガクッと下がった。 ……どうにも眠たいな。午後の雪かきもあるし、寝てくるか。 「スマン、もこ。俺は眠いから、午後の雪かきに備えて自分の部屋で寝てくる」 「……えっ?」 一応、言っといた方がいいよな。 眠っておきながら起きれずに、全部の雪かきを妹紅に任せるとか最悪だから、目覚まし二個くらい仕掛けとこ。 「まっ、〇〇っ!」 「ん~、なんだ、もこ。眠くて死にそうなんだが……」 「こたつで、寝たら? 私、時間になったら起こすし。ほら、ね?」 「……」 いつもの妹紅らしくもなく、ジェスチャー付きの必死の説得。 慧音さんが、言ってるのになぁ。こたつで寝るな、って。 だが、ここで揉め合って眠る時間が少なくなるのはキツい。 「解った。そうさせて貰う」 「ん!」 上機嫌な妹紅、何がそんなに楽しいんだろうか。 あまり意識せずに、こたつに入り、仰向けになった。 っと、午前の雪かきのせいか、すぐ眠れそう―――――― 「――ん」 〇〇が寝たかを確認する。 ……大丈夫、寝てる寝てる。 頷き、さきほどから剥いていたみかんの一つを持つ。 しかも、都合のいいことに〇〇は仰向けで寝ている。 雪かきに疲れて、午後に備えて眠ろうとするのは読めていた。 しかし、さっき〇〇が自室に戻ろうとしたときは、流石に慌てた。 剥いていたみかんが無駄になるところだった……良かった良かった。 みかんから、二房だけを取り、それを二つに分けて―― 〇〇の目の上に載せた、俗に言う『怒った目』のように。 「……!!」 あまりに声を出さないように必死に笑いをこらえる。 実にくだらないことをしていると思うのだが、人にやってみると意外と面白かった。 次は――みかんの向きを逆にして、『笑った目』にしてみようか。 この前、〇〇と一緒にテレビでこんなことをしている番組を見ていたのだ。 〇〇には、『くだらない』と言ってたが、正直、興味が涌いていた。 それで、今回を期に実行に移したわけだが、 「飽きた」 やはり、バリエーション不足が否めないか、すぐに飽きてしまった。 みかんを目に載せたまま、〇〇が好きといった雪景色を見ることにした。 「雪景色、か……」 私は〇〇とは違い、雪景色は好きではない。 やはり、こんな景色を見ていると辛いことばかりを思い出してしまう。 数えられない年月を経て、今に至るわけだが、辛いことばかりだった……。 だが、今は幸せなのかもしれない。 〇〇と知り合えて、本当に良いと思える。 ――――――――――――――――――――――――――――――そう、『今』は。 「っ!」 〇〇が、自分がどんな怪物かと知ったら? 〇〇が、自分をまるで化け物を見るような目でこちらを見てきたら? 〇〇が、自分のせいでこの家から逃げ出したら? 『未来』は、どうなるのか? 「――く、……ん、は」 いつかは、正体を知られるだろう。 それは、包丁で指を切った時かもしれない、誰かを守らなきゃいけない時かもしれない、輝夜と争ってる時かもしれない。 慧音からもその時を覚悟しろとは言われてるし、覚悟しているつもりだ。 だけど、だけど、だけど、その時が来るのが、本当に怖い。 いつまでも、知られる日を先延ばしできれば、と本気で願ってしまうほど――。 「……ふぅ」 最近、精神的に不安定だなぁ。 昔はこんなに弱くなかったのに……全て、こいつのせいだ。 と、〇〇の顔を八つ当たり気味に睨む。 要するに、みかんで『笑った目』にされている〇〇の顔を本気で睨んだ。 「ふっ、ふふ……あはははは、はは!」 すっかり忘れてたこともあり、自分の悩みが馬鹿らしく思えるほど、面白かった。 いつか正体を知られても、こいつなら笑い飛ばしてくれるかも、と小さな希望も心の奥底で生まれた。 「あー、あはは、面白かった……ん?」 一頻り笑った後、違和感に気付いた。 みかんで目、以外にもう一つ、顔のパーツ作れることに。 ――そうだ、唇だ、唇が足りないんだ!! 慌てて、みかんから二房取って、二つに分ける。 唇は、大丈夫か? 起きるのでは? 「……」 いや、大丈夫だ。〇〇は熟睡してる。目でやって大丈夫だったんだ、唇でも可能だ。 みかんの一房をゆっくりと、上唇へ――載せた。 上唇で出来たんだ、下唇でも可能!! そう自分に言い聞かせる。 急いている自分の鼓動を抑えながら、最後の一房を下唇へ近づけて行き―――― 食べられた、親指と人差し指ごと。 「――!?」 慌てて、口を抑える。まさか、起きてる!? しかし、起き上がる様子もなく、ひたすらみかん……と私の指を食む(はむ)。 「――!!」 無理矢理引っ張るわけにもいかず、口を開いたときに抜こうとするが、 〇〇の食べ方がキリンなどの草食動物みたいで抜く間がない。 こっ、こいつ、妙な食べ方をするーー!! 数秒間、抵抗せずに耐えていたら、みかんが食べ終わったせいか容易に指が抜けた。 「――はぁ、はぁ、……」 ある意味、輝夜との戦いよりも凄まじい戦いだった……。 こいつ、実は起きているのではなかろうか? と、肩で息をしていたら、〇〇に食まれていた親指と人差し指に目が止まった。 もし、私がこれを舐めたら、 ――――か、間接ディープキス? 「……」 〇〇の顔を覗く。 相変わらず、みかんで『笑った目』にしながら寝ている。 さきほどのは、みかんが口の上に乗ったから、自然と食べに行ったのだろう。 大丈夫、眠ってる。 慧音は、来る様子はない。 夜まで帰らないというのは、本当のようだ。 周りに人影はない。 「――」 だから、人差し指を自分で舐めようと、舌を出して、 「なぁ、もこ。何してるんだ?」 「――!!!!?!??」 慌てて、こたつの上のティッシュで指をふき取る。 「なっ、なんでもない、ただみかんをこぼしただけ!!」 ちら、と〇〇の顔を見たところ、相変わらず『笑った目』である。 よかった、見られてない――!! 「〇〇、起きたの?」 「俺か? まだ、寝てるぞ?」 ……意味が解らない、やはり〇〇は寝ているのだろうか? それとも、頭の方が、こぅ、危険なレベルに? 「まぁ、寝ているから言える言葉もある、ってことさ。 人の顔にみかん載せて笑っていると思えば、いきなり苦しんでる、と思えば唇の上にみかんを載せようとしてる。 俺の理解力では、お前さんの行動は俺の理解の範疇の外なんだが?」 「――!!!」 最初ッから、全て気付かれてた!! 「……ごめん、〇〇」 「は? 俺は寝てるんだ、謝られても困る。 それよりも、『苦しんでる』部分が気になるんだが?」 苦しんでる、部分が気になる? と、頭で反芻して、〇〇の言いたいことに気付いた。 今、〇〇は『寝てる』のだから何を言っても『夢』として扱うので、 私が苦しんでることを言ってはくれないか? と言うこと。 「……〇〇」 「ZZz?」 「眠りながらでいいから、聞いてくれると、その、嬉しい」 「……Zzz」 なんか真面目に聞いて欲しいが、これはこれで言い易い気がする。 けど、やはりムカムカする。 「今はまだ、〇〇に相談できない。ことが、重いから」 「……z」 「けど、いつか自分から話そうと思うから、その日まで、待ってて欲しいんだけ、ど」 「Z-zz-」 了解、と取っても良いんだろうか? 反応は解り辛いが、私が言いたいことは全て言ったんだ、それでいいや。 「一つだけ、もこに言っておく。無論、寝言でだが」 「ん、寝言じゃないんだ。じゃなくて、何?」 いい加減、その振りは無茶がないのでは? と思う。 「なんか苦しくなってきたら、俺を頼ってくれ」 「……え?」 「いや、役に立たんだろうが、妹紅のためになんかしてやる、ってだけだ」 体力もないし、知恵も持ってないがな、と付け足す。 だが、私の意識が向いてるところは、そんなところじゃなくて……。 「初めて、――」 「なんだ?」 「初めて、妹紅って、呼んでくれた」 今まで、もことか、もこもことか、呼んでたのに。 ちょっと、……いや、かなり、嬉しい。 「いや、『もこのためになんかしてやる』じゃあ、文章が小学生っぽいだろ? だから『妹紅のためになんかしてやる』っつって、大人っぽさを醸し出したわけだ。 東方プレイヤー以外で、『妹紅』を読める奴がいるとは思えないしな」 「だっ、台無し!!」 「ふはは、作者には『雰囲気を台無しにする程度の能力』が付いてるんだ。 Happy Endのまま終われると思うなよ、と」 か、感動していた自分が馬鹿らしくなってきた……orz 「……まぁ、いいや。いつか、頼むかもしれないから。 その時は、お願いする」 「おぅ、いつでも、何回でも頼んでくれ」 そう言って、体の向きを私とは逆に倒して、眠り始めた。 ――恥ずかしくて、茶化したのかな? そう考えると、やっぱり嬉しい、な。 「……?」 ふと、思いついた。 〇〇が体を倒したせいで、こたつには、もう一人分の間が開いてる。 そして、私の体は人一倍、小さい。 「ばっ、馬鹿馬鹿しい。そんな所に入る奴がいるか」 顔を背ける。 そんな、……破廉恥なことを私がやるはずがない。ありえない。 入れるからと言って入るなんて、ねずみみたいじゃないか。 ……チラ、と振り向く。 〇〇は眠りついたみたいに動く気配がない。 実は起きてた、という風な可能性も考慮できるが……どっちだか、私には理解しかねる。 今は、まだ午前の11時。慧音が帰ってくるには、まだまだ間がある。 相変わらず、人が来る気配など、なく。 「……ゴクッ」 やる事など、一つしかなかった。 「妹紅、〇〇、帰ったぞー」 雪を被った服を叩きながら、慧音が帰ってきた。 「遅くなって、すまな……ん?」 返事がないことを違和感を感じ、居間へと足を運んだ。 と、視線をこたつへ向けて、 「そうか、二人で眠ってたのか」 ふぅ、と慧音はため息を吐いた、 「そうか、眠 っ て い た の か ぁ。ふぅん」 ふふふ、と微笑む慧音、 まるで、眠っているのが好都合であるかのように――――だ。 「外は雪が積もりに積もってるおかげで、帰りが遅れて疲れてるのに、周りの住民から早く雪かきをするように急かされて、 身を粉にして雪かきをしてきたというのにお二人さんは、寝ていた、と?」 笑顔で、二人に近づく慧音。 その笑みは、二人を祝福するものではなく、簡単に獲物を捕らえられる悦びを内に秘めたモノだ。 「ふふ、ふふふ、ふふふふふふふふふふふふ」 笑顔のまま近づく慧音、その狂気に気付く妹紅、逃げ出した妹紅に気付くが慧音の凶行に気付かない〇〇。 そのまま近づいてくる慧音を目にして、〇〇は寝ぼけ眼なままに質問した。 「慧音さん、どうしたんですか? そんな飾りを頭につけて」 「ふふ、〇〇。この飾りをどう使うか教えて欲しいか?」 暢気に、どうやるんですか? と聞く〇〇。 ジェスチャーで『逃げて! 逃げて!』と告げる、色々と逃げ場のない妹紅。 ひたすら笑顔の慧音。 この三人が、どのような運命を歩むかなんて、簡単な話。 言わずとも知れてるし、既に解ってるだろう? それに、言っておいたはずなのだがな。 ――――作者には『雰囲気を台無しにする程度の能力』が付いてるんだ。 Happy Endのまま終われると思うなよ、と―――― うpろだ573 ─────────────────────────────────────────────────────────── ○「暑いねぇ」 妹「もう夏だからね」 ○「それ以外にも理由はあるけどな」 妹「私の所為って言いたい訳?」 ○「まあ妹紅は冬は暖かいけど夏になると暑くなるからな」 ガタッ! ○「うぉ!?」 妹「…………もういい、それなら帰る!!」 ○「お、怒るなって!悪かった、な?」 ガシッ! 妹「触るな!」 ガンッ! ○「まそっぷ!?」 ドサッ! 妹「ま、○○?ごめん大丈夫?」 ○「うぃ、大丈夫です それより俺もごめんな、少しふざけすぎた」 妹「私もごめん、痛くなかった?」 ○「全然、平気だよ」 ぎゅぅ 妹「あ、暑くなるよ」 ○「妹紅の暖かさだからいいんだよ」 妹「……馬鹿」 その後○○が熱中症と脱水症状で倒れたのはまた別の話 8スレ目 241 ─────────────────────────────────────────────────────────── 永「気分はどう?」 ○「永琳さん、おかげさまでもう大丈夫です」 永「油断は禁物よ、自分が考えている以上に身体に負担が掛かってるんだから」 一晩入院してなさい」 ○「ありがとうございます そういえば妹紅はどこに?見舞いに来てくれないし」 永「貴方を倒れさせたのに責任を感じたのか何処かに行ったわ 今頃はハクタクが探してるんじゃない?」 ○「そっか・・・そんなの気にしてないのに」 永「今は安静にして寝て明日にでも探しに行きなさい」 ○「そうですね分かりました」 輝「起きなさい」 ○「・・・んが?えっと・・・輝夜さん?でしたっけ、どうしてここに?」 輝「妹紅の男がどんな男か見ておこうと思ってね ふふふふ、なかなか良い男じゃない、妹紅も良い趣味してるわね」 ○「はあ、どうも」 輝「貴方を私のものにしたら妹紅、どんな顔をするかしら」 ○「え?ちょ!?」 輝「それとも貴方の子供を産むっていうのもいいわね お腹が大きくなった私を見たらどんな行動するかしら 今から考えるだけで楽しみだわ」 ○「じょ、冗談でしょ?」 輝「さあ、どうかしら」 ツツー ガッシャーン!! 妹「輝夜ーーーーーー!!!」 輝「濡れ場に入ってくるなんて無粋ねぇ そう思わない?○○」 妹「輝夜ぁ!○○から離れろ!!」 輝「嫌ねぇ、そんなに必死になっちゃって、冗談かどうかも分からないの?」 妹「さっさとどっかに行け!」 輝「怖い顔、それじゃあ○○またね」 ○「・・・・・・・・」 妹「・・・・・・・・」 ○「・・・・・・・・」 妹「何もされてない?」 ○「される前に妹紅が来てくれたから ありがとう妹紅」 妹「良かった、何もなくて」 ギュゥ ○「妹紅・・・俺が愛してるのは妹紅だけだからな」 妹「うん、知ってる」 ○「また、来るかもしれないから一緒に寝てくれるか?」 妹「・・・また倒れるよ?」 ○「その時は妹紅が看病してくれよ」 妹「うん分かった」 8スレ目 265 ─────────────────────────────────────────────────────────── ザーザーザー その日は朝から物凄い豪雨だった 慧音さんが言うにはここ数十年ないぐらいの雨だそうだ 「あーこの豪雨だったら慧音さん帰って来るのは無理だろうな」 ガラッ 「ん?慧音さんですか?」 「…………」 「なんだ妹紅じゃないか、よくこの雨の中来たな ……ああ、炎で雨を蒸発させてきたわけね」 戸をあけて入ってきたのは同居人の慧音さんではなくその友人の妹紅だった 「それにしてもどうしたんだよ、慧音さんなら寺子屋にいるぜ 多分しばらくは帰って来れないだろうけど」 「……そう、じゃあ丁度いい」 「?丁度いいってなにg」 ガッ! 最後まで言い終わらないうちに俺は妹紅に押し倒された 「ちょ、妹紅!?」 ジュウ! 「熱っ!?お、おい妹紅!腕が燃え!」 「大丈夫、腕が焼け落ちてもちゃんと面倒みるから」 笑いながら言う妹紅の目は既に正気の目ではなかった 「お前なにを!?」 「それに……何かあれば私の肝を食べさせれば不老不死になってずっと一緒」 楽しそうに笑う妹紅を見ながら俺は段々と意識が薄くなっていくのを感じた 8スレ目 343 ─────────────────────────────────────────────────────────── 拝啓、○○様。 梅雨明けが待ち遠しく感じられる今日この頃でございますが、如何お過ごしでしょうか。 先日は、急に友人と押しかける形になってしまい、大変失礼いたしました。 その折に御家族や里のお話をして頂き、とても楽しい時間を過ごさせていただいたことを感謝いたします。 ところで、×月×日の夏祭りにご予定はあるのでしょうか。 お恥かしい話ですが、あまりこのような祭りに参加した事がないため勝手が判りません。 もし不都合でなければ、○○様に夏祭りを案内して頂けたらと思い、この度は筆を執らせて頂きました。 お返事を、心よりお待ちしております。 かしこ 「里に来たのだから、直接言えばいいものを」 「慧音うるさい。直接会うと憎まれ口しか出て来ないんだよ」 はぁ、と慧音は溜息をついた。素直じゃないのは面倒くさい性分だ。 「うん?なんだ、好きだとか愛してるとかは書かないのか?」 「ばっ……そんな恥かしいこと書けるわけないだろこの馬鹿けーねーっ!!」 ちょっともこたん火が出てるよ火!! 「半分は冗談だ。だが、事情は理解したぞ妹紅。 この手紙を○○に渡してくればいいんだな?」 藤原妹紅(検閲削除)歳。 まだまだ恋愛に奥手であった。 8スレ目564 ─────────────────────────────────────────────────────────── ○「暑い、いやむしろ熱い、でも厚くはない」 妹「……何言ってんの○○」 ○「おーもこたんかー、いらっしゃーい」 妹「そのもこたんって呼ぶのやめてっていってるでしょ」 ○「いいじゃん別に減るもんでもないし」 妹「……燃やすよ」 ○「ただでさえ暑いのにこれ以上暑くなったら死んじまうよ って人一人増えるだけでもだいぶ室温があがるな」 妹「私自身も暑いからね、なんなら帰るよ」 ○「おいおい、せっかく来たのにそんなつれないこと言うなよ ゆっくりしていけ」 妹「うん、ありがと」 ○「…………」 妹「…………」 ダラダラダラダラ 妹「○○汗がすごいよ」 ○「うん、すんげぇ暑い……服脱いだら少しはましかな?」 妹「は?」 バッバッ!! ○「うーん、さっきより涼しいな」 妹「な!?ばっ!何で脱ぐ////」 ○「暑いから、そうだ!妹紅も脱げ!」 妹「はぁ!?な、何言ってんの!」 ○「まあまあ、そう遠慮しないで」←熱さで頭が茹だってます 妹「遠慮なんかしてない!ちょ!?もんぺ脱がすな!」 ○「はっはっは!よいではないかよいではないかー!」←熱暴走中 妹「ね、ねえしても良いけど夜に、ね?」 ○「ふははははは!それ(下着)をよこせ!俺は神になるんだ!」←楽しくなってきた ガラッ 慧「○○、妹紅がそっちに来てないk……」 ○「…………」←上半身裸 妹「…………」←下着のみ+真っ赤になって涙目 慧「…………○○」 ○「は、はい!なんでしょうか!?」←正気に戻った 慧「次の満月の日が楽しみだな」 バタン ○「よ、予告殺人か!?そうなのか?どうしよう妹紅!」 妹「自業自得、せいぜい掘られないように気をつけてね」 ○「畜生!なんて時代だ!」 8スレ目 613 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「こんにちはー、妹紅いるー? ……あれ、留守か? でも飲みかけの湯呑みがテーブルの上に……」 「あ、いらっしゃーい」 ,-へ, , ヘ /,ヽ_,_i=/__,」 / , `ー ヽ パカ / ∩〈」iノハル.!〉 <おいすー / .|i L ゚ ヮ゚ノiゝ_ //i i ir^i `T´i i| / " ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∪ 「Σおおう!? 何で床から!?」 「ん、話してなかったっけ? この部屋の地下が倉庫になってるの」 「はじめて知りました」 「はっはっは、びっくりした?」 「うむ。……ところで妹紅、悪いがもう一回今のやってくれないか」 「?」 「『パカ、おいすー』っての」 「なんで」 「まぁいいから」 パカ もう一回 パカ もういっちょ パカ もうひとこえ p(ry 「あぁもう可愛いなぁ妹紅は!!!!」 「……」 「ありがとうゴメンナサイもう結構ですから炎やめてやめて炎」 「ったく。んで? 今日はどうしたの?」 「あぁ、偶然カキ氷セットとシロップがまとめて手に入ったんでな、持ってきた」 「おー」 「慧音も呼んどいたから。後から来るってさ」 「氷は?」 「勿論バッチリだ」 しばらく後に慧音も到着して、3人で美味しく頂きましたとさ。 8スレ目 620 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「また急病人の送迎? 〇〇も飽きないねぇ」 ここは迷いの竹林。 誰もまともに案内できない永遠亭、そこには如何なる難病でも治してしまう名医がいる。 そこに迷うことなく最短で案内できる例外、それが彼女だ。 「飽きはしないさ。 里に無事つれて帰れば、患者やその家族の笑顔が見れるからね」 そういう俺は、ごくごく普通の一般人。 強いて挙げるとすれば、弾幕に興味があることかな? ちなみに見る専門。 「〇〇らしいな。 その家族の話を聞きたいところだけど……」 紅妹がじっと正面を見た あぁ、永遠亭はすぐそこだ。 「ありがとう、中に彼を預けてくるよ」 病気になった近所のおじさんを、可愛いけど愛想の悪いブレザーうさぎに預け、すぐに紅妹のいる場所に戻った。 彼女は永遠亭に上がらない。 理由は聞いても答えてもらえなかった。 彼女なりの、事情があるのだろう。 外で、ぽつりぽつりとくだらない身の上話や、里の噂などを話すのがお決まりのパターンだ。 だが、別に濃厚な人生を歩んでいるわけじゃない。 この時間は楽しみだったが、正直もうネタがないのだ。 彼女と、もっと話したいのに。 「正直もうネタがない」 「〇〇は素直だな」 「と、言うわけで続きはweb……じゃなくて。 続きは俺の隣で見てくれないか?」 目をぱちくりさせる、察しの悪い妹紅に今度ははっきり伝えた 「君が好きだ。結婚してくれ」 9スレ目 986 ─────────────────────────────────────────────────────────── ○○「zzz」 妹紅「・・・じーっ」 そーっと、そーっと 妹紅「(メガネげっとー)」 すちゃっ 妹紅「ぉ・・・おぉ・・・」 ふらふら ○○「・・・いや、そこまで度はキツくないはずだぞ?それ」 びくぅっ 妹紅「う、うるさい!いっぺんやってみたかったのよ!!」 ていうか起きたなら言いなさいよー HAHAHA妹紅はお茶目さんだなぁ 慧音「おーい、お昼できたぞー」 そんなまったりした昼下がりをすごしたい 11スレ目 640 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「妹紅は僕の何十倍も生きてきて、色々なものを見てきたのだろうな。 高々数ヶ月一緒にいたくらいで君の事をわかったような口を聞くのはおこがましいことなのだろう」 妹紅「伊達に1000年以上も生きてないからね。あんたなんかとは背負ってきた物が違うのよ」 「でも、そんな僕だからこそ見えるものもある」 妹紅「何が言いたいの?」 「僕は火になりたい」 妹紅「…。今すぐ焼き払ってあげようか?」 「どんなに強い炎を操っても、決して暖めることの出来ない君自身の心。 僕はそれを照らす火になりたいんだ」 妹紅「ちょ…さっきから何言ってるのよ。ほ、本当に消し炭にされたいの?」 「人は君を妖怪呼ばわりするけれど、本当の君が心優しい少女のままであることは 誰よりもこの僕がよくわかってる。あの日、迷いの竹林で君に出会ったときからずっと…」 妹紅「…ばか。」 11スレ目 730 ─────────────────────────────────────────────────────────── 理由なんか無いんだ 君が好きだ、妹紅 11スレ目 993 ─────────────────────────────────────────────────────────── 妹紅が頑張ってチョコレート作ってくれた 俺の腕の中に押し付けるようにチョコを渡して 顔真っ赤にうつむいたまま足早に妹紅が去っていった 箱開けると中にはおそらくハート型であっただろう 溶けかけのチョコレートがはいっていた 一口食べるとほろ苦いビターチョコの味がした でもなんだかとても甘かった 12スレ目 470 ─────────────────────────────────────────────────────────── 妹紅と結婚して60年、妹紅は俺が惚れたあの時の姿のままだ 俺は醜い老人の姿になってしまった 私が死んだら、妹紅、お前の火で私を焼いてくれ そう言うと妹紅は切なげな表情を浮かべた あぁ、分かった。 そう一言だけ呟いて 12スレ目 544 ─────────────────────────────────────────────────────────── 永い永い夜、月は暖かな白光を地上に送りながら 人々は眠りにつき 人ならざるものは起き そんな理の中から少し外れた人間のお話。 ッ!・・・ 「もうやめてくれ・・・頼む・・・」 「ふん、誰が止めるか」 迷いの竹林、永遠亭と真逆の方向にある館 屋敷と呼ぶには小さすぎ、家と呼ぶには大きすぎる その館を優しく照らす月光を突き破るような男の声 「頼む・・・許してくれ・・・」 「だから誰が止めるといった、今宵は私が満足するまで止めんぞ」 男は両腕と両足を台に固定されていた 二つの長方形を並べ、その間を跨ぐように。 その横に立つ少女があった。 背から紅蓮のツバサを広げ、あたりを舞う火の粉の美しさに彩られているその姿は 火の女神と呼ぶに相応しい姿だった。 「もう・・・ッ!・・・限界だ・・・頼む・・・」 「嫌だ。何度いったらわかるんだ?お前は」 長方形の台の間から立ち上る炎は、焼くには足りず 温まるには強すぎる。 そしてその炎は男の背をジリジリと焼いていく。 炎は畳や壁に移らず、男の背のみを炙り続ける 「妹紅・・・俺が悪かった・・・反省・・・している・・・本当だ・・・」 「本当に?」 「あぁ・・・本当だ・・・だから炎で炙るのをやめてくれッ!」 「ふんっ」パチンッ 妹紅と呼ばれた少女が指を鳴らすと、男を炙る炎はフッっと蝋燭を吹き消すように消えた。 「ハァ・・・ハァ・・・」 男の荒い息遣いが静かな夜によく響く カチンッ、妹紅は男の体を拘束している4つの留め金を外した ゴロンッ、男の体は台と炎から開放されて背に焼け跡を残したまま畳へ転がった ドスッ 「ウッ!・・・カハッ・・・・」 いつの間にか男の傍に立っていた妹紅が男の腹部に思い切り蹴りを入れた 男の口からは赤黒い血が痰とともに吐き出される。 妹紅は男の肩を優しく抱き上げると 「ごめんね・・・焼け跡も綺麗に直すから・・・」 そういうと奥から小さなツボを手に戻ってきた その中に入っている白濁色の薬を優しく男の背に塗っていく。 すると瞬く間に男の背の焼け爛れは消え、もとの健康的な肌色へと戻っていく。 二人は優しく抱き合い、その姿を月光が優しく照らしていた・・・。 「こんなプレイもたまには悪くなかったけどな~」 「バカ、あれは永琳の薬があったからやっただけで本当はあんなこと」 「アドリブで蹴りなんていれちゃってさぁ、あれは結構効いたけど」 「あ、あれはだな・・・その・・・」 「まぁ、俺はよかったけどなー、妹紅のあの蔑むような目なんて特に」 「私はあんなこと二度とやらないからな」 「なんで?」 「そ、それは、お前の体に傷なんてつけたくないからだよ、たとえ全快するんだとしてもな」 「へぇ~、じゃあ今日は拘束して鞭で」 「お前私の話聞いてなかったのか?」 反省しない 12スレ目 870 うpろだ901 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「……○○、目が覚めた?」 開きかけた目をこする。 ぼんやりとした視界がだんだんはっきりしてきた。 ほのかに明るい月夜の竹林は、ひんやりと心地よい空気で満ちている。 頭の下には柔らかい感触。 目の前には慈しむように見下ろす妹紅の顔が見える。 「ああ。おはよう、妹紅」 そうだった。 数時間前、妹紅は俺を竹林へ呼び出し、 これから先の時間を共に歩んでいくことを懇願した。 それを受け入れた俺は彼女の肝を食べた。 蓬莱人になったという実感はまだ湧かない。 少なくとも、妹紅が俺を愛してくれていること、 妹紅を愛おしいと思う気持ちを胸の内に確かに感じることは、 ただの人間だった時と変わらなかった。 「気分はどう?何ともない?」 「うん、大丈夫。 もうすっかり元気だよ」 不老不死の副作用といったようなものではない。 別段そういったものはないということだった。 ただ、流石に人間一人分の生き肝を一息に食べるというのは あまりない経験だったので、少しふらついてしまったのだ。 まだ少し血の味が口に残っている。 無理をしてあまり心配をかけてもいけないので、 妹紅の膝枕で休ませてもらっていた。 いつの間にか眠ってしまったらしい。 「妹紅こそ、腹の傷はもういいのか?」 「粉々にされたってすぐに再生できるんだもん。 あのぐらいなんてことないよ」 ほら、と言って、妹紅は服をめくり 脇腹を見せてくれた。 確かに、自ら肝を取り出した時の 鮮血を噴き出していた大きな傷口は跡形もない。 「さて、と。これで俺たちは一蓮托生、 生きるも死ぬも一緒……じゃない。 どこまでも、一緒に生きていくわけだな」 身を起こし、妹紅に手を差しのべる。 妹紅はそれにつかまって立ち上がると、 俺を力いっぱい抱きしめた。 「うん……ごめん。 本当に、ありがとう。 これから、よろしくね」 話しているうちに、涙声になってくる。 俺が蓬莱人になってから、 妹紅は泣いたり笑ったりしながら 繰り返し謝罪と感謝の言葉を口にしている。 年を経ることなく生き続けることの苦しみを知っているから。 誰かに一緒に生きて欲しいという当たり前の願いが、 自分にとってはどれほど遠いものだったかわかっているから。 だからこそ、俺が受け入れたことに対しても 喜びと申し訳ないという思いが相まっているのかもしれない。 その思いの源となる不老不死の孤独を知り、 今の妹紅の気持ちを俺が本当に理解してやれるのは まだずいぶん先のことなのかもしれない。 それでも、今はただ妹紅を安心させてやりたかった。 しっかりと抱きしめてくる妹紅に負けないくらい、力を込めて抱きしめる。 「俺の方こそありがとう、 永遠を生きる伴侶に俺を選んでくれて。 ずっとずっと、よろしくな」 唇が重なる。 これから二人で生きていく誓いのキス。 「んっ……」 口の中にわずかに残っていた血が、 妹紅の舌で舐め取られる。 絡めた舌と舌の間で次第に鉄の味が薄れていった。 代わりに、甘く柔らかい妹紅の味が広がっていくような気がした。 夜明けも近づき、空が白んできた。 「……そろそろ帰ろっか」 どのぐらい抱き合っていただろうか。 妹紅はそう言いながら、名残惜しそうに身体を離した。 「そうだな。ここからなら妹紅の家の方が近いかな?」 「うん、明るくなる前に着けるといいんだけど」 竹の枯葉を踏みながら、歩き始める。 「今日は慧音さんが来るんだっけ?」 「いつも朝早くに来てくれるんだよね。 見つからないうちにこの服洗っちゃわないと」 妹紅は肝を取り出した時に、 俺はその肝を食べた時に、 服が血まみれになっている。 この格好で会ったら、慧音さんが取り乱しかねない。 そうこうしている内に、妹紅の家が見えてきた。 どうやら慧音さんより先に着いたようだと安心したその時。 「「「あ」」」 惜しい。後一歩だったのだが。 「な、二人ともどうしたんだその格好は! いったい何に襲われたんだ!? 傷は?大怪我じゃないのか、大丈夫なのか!?」 ……ああ、やっぱり。 俺は妹紅と一緒に慧音さんを必死でなだめることになった。 「―そうか、○○も蓬莱人になったのか」 怪我をしたわけではないことをなんとか納得させ、 血のついた服を着替えた俺達は、 事の次第を慧音さんに説明した。 正直、俺は娘との結婚を申し込むために父親と向かい合っているようで、 ひどく緊張していた。 「……よほどの覚悟があってのことだろう。 私から言うことは何もない。 ああ、ただ一つ……」 「一度でいい、妹紅を奪っていく君を殴らせろ」とか言われたら どうしようかと内心固くなる。 無意識の内に奥歯を噛み締めていた。 「式はちゃんと挙げるようにな。 二人とも、辛いことは多いだろうがどうか幸せになってくれ」 「慧音さん……」 「慧音……うん、絶対、幸せになってみせるから」 温かな言葉に、胸がつまる。 思えば幻想郷に迷い込んでしまって 右も左もわからなかった俺を助けてくれたのも慧音さんだった。 これまで妹紅を支えてきてくれたことも合わせて、 どれほど感謝してもし足りないぐらいだ。 「さて……お前たち、式はどうする? やはり守矢神社か博麗神社で神前式にするか?」 そうだ。そこまでは考えていなかった。 さてどうしたものか。角隠しを着けた妹紅も良いが、 ウェディングドレスの妹紅もさぞきれいだろうと思う。 「あ、あの、さ」 「ん?どうした、妹紅」 妹紅は、何だか顔を赤くしてあらぬ方を見ている。 何か希望があるのだろうか。 「その……私が、まだ普通の人間だった頃のやり方じゃ、だめかな?」 妹紅が蓬莱の薬を飲む前……ずいぶん昔だったはずだ。 百年や二百年ではなかったと思う。 「ふむ、確か外の世界では平安時代と呼ばれている辺りの前後だったな」 慧音さんは妹紅から聞いた話を書物と照らし合わせたのか、 その辺りまでは認識しているらしい。 当時の形式は通い婚とか、妻問い婚とか言ったろうか。 外にいた頃歴史の授業で習ったような気がする。 男が女の家を訪ねていって結婚が成立する、 というところまでは覚えているのだが。 「いや、私もちゃんとわかってるわけじゃないんだけどさ……」 「いずれにしても細かく突き詰めればきりがないだろう。 妹紅がわかっている範囲をできるだけ再現して、 足りないところは私が補うことにすればいいのではないかな。 ○○は異存はないか?」 妹紅の望みなら、俺に異存などあるはずもない。 「ええ、構いません。 俺も詳しくないから、慧音さんに色々お世話になると思うけど」 「よし、そうと決まれば善は急げだ。 私は妹紅の話を聞いて、色々と調べてから準備を始める。 そう時間はかからないだろうから、 ○○は今日のところは家に帰って、明日私の家に来てくれ」 「あれ?慧音、3人で準備した方がいいんじゃないの?」 「その時の楽しみにとっておいた方がいいこともあるからな」 妹紅は何となく釈然としない顔をしていたが、 平安式でなくとも経験がないことなので、俺もなんとも言えない。 今日は大人しく帰ることにした。 次の日。 「慧音さん?慧音さーん?」 言われたとおり来てみたが、返事がない。 「留守なのかな……うわっ」 向こうから、正月でもないのに大きな臼を担いで慧音さんがやってきた。 「すまない、待たせてしまったな。 さあ、入ってくれ」 「あの……慧音さん、その臼は」 「ああこれか?ちょっと借りてきたんだ」 何に使うのか聞きたかったのだが…… しかし普通一人で担いで運ぶものではない気がする。 臼を軒先に置き家の中に入ると、 慧音さんは座布団を出してくれた。 「さて、妹紅の時代のやり方で婚礼を行うわけだが、 まず大筋として、○○が妹紅の家を訪ねて婚姻を成立させる、と。 ここまでは良いな?」 「はい」 その辺りまでは何とか知っている。 「よろしい。さてその手順だが」 慧音さんは一枚の紙を取り出した。 「これにまとめておいたから、見ておいてくれ」 「え、これだけですか?」 「○○の方は特に服装をそろえたりしないからな。 訪ねていく側だから、基本的な作法を守れば 大してすべきことはない。 ……それとも、烏帽子が被りたかったか?」 烏帽子って……あれか、お内裏様が被ってるようなやつか。 「いえ、結構です」 「そうだろう。まあ、ちゃんとした服を着ていくんだぞ」 紙を広げてみる。本当にあまり内容がない。 「暗くなってから人に見つからないように女性の家を訪れる、 翌朝は暗い内にこっそり帰る…… この三日間続けて通うっていうのは?」 「三日続けて女性の家に通うことで、結婚が成立するらしい。 それまでは忍んでいた関係が、晴れて公のものになるわけだな」 「へー……この『あとあさ』は?」 「後朝(きぬぎぬ)か。 訪ねた翌朝、男性が帰る時の別れのことだな。 お互い和歌を詠んで別れを惜しんだりするそうだ」 和歌というと…… 「五七五七七のですか? 俺そんなのやったことないですよ」 「まあ、その辺は二人で裁量してくれ。 ところで、日取りだが……明日だな」 「え、明日!?」 それはまた急な話だ。 こういうことは吉日を選んで、とか そういうものじゃなかったのだろうか。 「その吉日が明日を逃すと当分ないんだ。 妹紅の了承はもらってある。 ……本当は手紙をやりとりするところから始まるようだが、 まあこれはいいだろう」 「わかりました」 既に二人で生きていくと決めている以上、 これは形式的なけじめのようなものに過ぎないはずなのだが、 そうとわかっていても緊張が抑えられない。 「○○」 「……はい?なんですか慧音さん」 呼ばれて、そちらを向く。 慧音さんは、真剣な目で俺を見つめていた。 「妹紅は……ただの人間だった時も、決して愛情に恵まれてはいなかったらしい。 蓬莱人になってからの孤独は言わずもがなだ」 俺の肩に、慧音さんの両手が置かれる。 「だが、これからはお前が一緒にいてやれる。 永遠に生き続ければ、いつかは孤独の時間を二人で過ごした時間が上回る。 ……私も、ずっと一緒にいられるわけではない。 どうか、これから妹紅が生きる時間を共に支えてやってくれ」 俺は、黙って力強く頷いた。 絶対に、妹紅を幸せにしてみせる。 何千年経っても、ここで慧音さんに約束したことは忘れない。 ついに、その日が来た。 今、俺は妹紅の家の前にいる。 ここまで歩いてくる一歩一歩が、 期待と緊張で宙を歩いているようだった。 そっと戸を叩く。 返事がないので、大きな音を立てないようゆっくりと開けた。 見慣れた妹紅の家の中。 薄明かりの中、カーテンのような仕切りが立ててある向こうに人影が見える。 「……妹紅?」 帳の向こうの人影が、わずかに動いた。 「……○○?来て、くれたんだね」 「ああ。今そっちへ行くよ」 仕切りの向こうに回りこんで、俺は息を呑んだ。 「……やっぱり、私にはあんまり似合わないだろ?」 妹紅は、十二単姿で座っていた。 いつものリボンは着けておらず、 きれいに梳いた長い髪は灯りを受けて艶やかに光っている。 恥ずかしそうにうつむいている様子は、普段の元気な姿からは想像もつかない。 「似合わないなんてそんなことない。すごく、きれいだ」 「……ありがと、○○」 そう言うと妹紅は、改まった様子で手をつき、深々と頭を下げた。 「……ふつつかものだけど、よろしくお願いします」 「……こちらこそ、よろしく」 俺も床に額をつけるように頭を下げる。 普段は軽口を叩き合うような仲なのに、やけに神妙になる。 頭を上げると何だかおかしくなり、二人で顔を見合わせて笑ってしまった。 「少し飲む?慧音が昼間持って来てくれたんだ」 「あ、もらおうかな」 場の雰囲気を和らげるためにも、少し酒を入れるのもいいかと思った。 が、ざっと見渡しても見当たらない。 「ごめん、戸の横に置いてあるんだけどこの格好だと動きづらくて……」 「……おーけい、今取ってくる」 どうも見た目以上に大変な服装らしい。 だが、それを差し引いても余りあるくらい、今日の妹紅は美しかった。 「ま、おひとつ」 ほんとは自分で注いだらいけないみたいなんだけどね、と言いつつ、 妹紅が銚子から酒を注いでくれる。 「……それにしても、よく色々と用意できたなあ」 妹紅の十二単もそうだが、調度品や今使っている酒器も、 なかなか立派なものである。 妹紅の杯に酒を注ぎながら、俺は感嘆の声を上げた。 「慧音があちこち駆け回ってくれたんだ。 阿求の家とか、マヨヒガとか」 妹紅はそう答えると小さな杯を干し、膳の上に置く。 なるほど、その辺りなら当時の雰囲気を持ちつつ 実用に堪えるものがありそうだ。 「ありがたいよね」 「ありがたいな」 まったく、慧音さんには何から何まで世話になりっぱなしだ。 色々と貸してくれたり、譲ってくれたりしたのであろう 稗田家やマヨヒガにもいずれお礼にいかねばと思う。 「ところで、さ」 さしつさされつして、銚子も空になってきている。 俺達はとりとめのない話をしながら過ごしていた。 「ん?何、○○」 「どうして、こういう風にしたいって思ったんだ?」 「……え?」 なぜそんなことを聞いたのだろう。 本当に、たわいない話のつもりだった。 「いや、俺はきれいな妹紅が見られて嬉しいけれど、 妹紅ってあんまり昔にこだわらない感じだったから」 妹紅はちょっと考えるような素振りを見せて、 少し寂しそうに笑いながら話し始めた。 「私って、あんまりおおっぴらにできない子だったみたいでさ。 母様と一緒の家に住んでて、一応暮らしの助けはしてもらえてるから すごく貧しいわけじゃなかったけど、母様はあんまり構ってくれなくて。 父様が来ることは全然なかったし」 ―もう、千年近く前のはずだ。 なのに妹紅は、まるで昨日のことのように話す。 「珍しく父様が来てくれた時に、お土産だよって、立派な絵巻物をもらってね。 それがさ、きれいなお姫様が、優しい男の人と恋をする物語だったんだ」 「…………」 「滅多にないお土産だったし、何となく印象に残っちゃって。 いつか私のところにも、好きになった男の人が訪ねてきたらいいな、とか思ってたんだ。 それに」 「……妹紅」 妹紅の目には、いつしかうっすらと涙が浮かんでいる。 「父様も母様も、もうずっと昔に死んじゃったろうけれどさ。 もしどこかで見ていてくれたら、私が結婚するの、喜んでくれるかなと思って。 それなら父様達にもよくわかるやり方の方が、もっと喜んでくれるかなって」 「妹紅っ!」 俺は、妹紅を抱きしめた。 彼女がずっと抱えてきた寂しさを、少しでも埋めてやりたかった。 「……ねえ、○○。父様達、喜んでくれるかな? おめでとうって、言ってくれるかな?」 俺の胸の中で、妹紅は子どものように泣いていた。 今はただ、こうして泣ける場所になってやることぐらいしかできないけれど。 「……ああ。きっと、心から祝ってくれてるよ。 でも、こんな頼りない婿で心配かけてないかな?」 「バカ……私には、最高の旦那様だよ。 …………ありがとう、○○」 いつか、寂しいことや辛いことを思い出さなくても済むくらい 彼女の時間を笑顔で満たしてやれるようになりたい。 「ん……○○?」 朝だ。 結局妹紅は、俺の腕の中で安心したような顔をして眠ってしまっていた。 「おはよう、妹紅。目が覚めた?」 「……ごめん。私、眠っちゃったんだね」 まだ少し眠そうに目をこすりながら、 妹紅はばつが悪そうに身を離した。 「気にすることないって」 「だって、ほらその……本当は、さ…… えと……ふーふの………いとなみ、とか……」 言っている妹紅の顔も真っ赤だが、 聞いている俺も顔が熱い。 妹紅の寝顔に見とれたりしていてすっかり忘れていたが、 言われてみれば本来そういうものだったはずだ。 「ま、まあ……明日もあるしな」 「そ、そうだよね!三日連続で通ってくるんだし!」 大事なところをうやむやにしてしまった気がするが、 ともかく通い婚一日目はこれで終了、ということだ。 さて、『後朝』とやらだが…… 「……ごめん妹紅。俺和歌とか全然詠めない」 「……いや、いいよ。実は私もさっぱり……」 実に気まずい空気だ。 「あ。要はお互いの気持ちを確かめ合えばいいんだよね?」 「まあそうだけど……わっ」 いたずらっぽく目を輝かせて、妹紅が再び俺に抱きついてくる。 「へへ。愛してるよ、○○」 「……俺だって、愛してるぞ、妹紅」 お互いの気持ちを伝え、キスを交わす。 まあ、俺達ならこんなものだろう。 優雅ではないけれど、幸せだ。 「さて、家に帰らないとな」 暗い内に帰るはずだったが、もう夜明けも近い。 戸口に向かって歩き出そうとした俺の服の裾が引っ張られた。 「……もうちょっと、一緒にいてくれないか?」 振り向くと、妹紅と目が合った。 寂しそうな、目だった。 「……そうだな。もう少し一緒にいようか」 流されているような気もするが、それでも構わないと思った。 三日目の夜が過ぎて、朝。 風呂敷包みを持った慧音さんが、 俺と妹紅のところに来た。 「……三日目の朝なわけだが」 慧音さんは半ば呆れたような顔でこちらを見ている。 「○○、お前三日間ずっとここにいただろう」 「あ、わかります?」 帰ろうとするたびに妹紅が寂しそうな顔をするので、 そのたびにもう少し、もう少しと伸ばしている内に 三日目になってしまった。 妹紅は時々いつもの服に着替えて家事を片付け、 俺も置いてあった服に着替えてあれこれ手伝ったので、不自由はなかったが。 ……一日目の保留事項も解決したし。 「昨日一昨日と○○の家を見に行ったが留守のままだったからな。 ……まあ私も薄々そんな気がしていたからこちらに来なかったんだが」 そう言って慧音さんは風呂敷包みを開いた。 「三日目には餅を食べるそうだ。作ってきたから食べるといい」 あの臼はこの餅を搗くためのものだったらしい。 搗きたてらしく、美味い。 「ともあれ、一応これで晴れて夫婦になったわけだ。 当時は妻の家で婿の面倒を見たわけだが……」 「わかってますって慧音さん」 「どっちがどっちをとかじゃなく、 私達はちゃんと二人でがんばって暮らしを立てていくよ」 「それならよろしい。 さて、三日目の朝が過ぎたらお披露目の宴を開くということだが、 ここからは幻想郷式でいくことになった」 幻想郷式というと……ああ、わかった。 「準備であちこち回った時に話が広まってな。 顔見知りの連中が博麗神社で宴会を開くと言っているんだ。 気の早い者はもう集まっているかもしれないな」 「……じゃあ、主賓ももう行かないといけないですね」 妹紅の手を取る。ぎゅっと握り返してくる感触が嬉しい。 「それじゃあ、妹紅」 「うん。行こうか、○○」 まず手始めに、門出を祝福してくれる人妖達のところへ。 二人なら、永い時も、どんな場所でも、きっと幸せに生きていける。 12スレ目 937 うpろだ908 ─────────────────────────────────────────────────────────── 妹紅が去った後に私は昔のことを思い出していた 一緒にご飯を食べたこと タバコの火がないからつけてもらったこと 雨の日に濡れて帰ったら乾かしてくれたこと 意外とどうでもいいようなことばかりが頭を巡るんだな と私は少し苦笑した 終わりを妹紅の火で終われるならそれもまた一つ 蓬莱の薬、というものがあったそうだが 妹紅も私もそれを望んだりはしなかった。 私は妹紅の永遠の中の一粒になれればそれでよかった。 いろいろ考えているうちに眠くなってきた 明日は妹紅が鍋を作ってくれるっていっていたな 楽しみにしよう。 輝夜「本当によかったのかしら?」 妹紅「なんのことだ」 輝夜「彼のことよ」 妹紅「蓬莱の薬ならいらない、前にそう話したはずだが」 輝夜「そう、それならいいのだけれど」 妹紅「なぜ私の心配をする、お前にとって私の悲しみは蜜だろう」 輝夜「たしかにそうかもしれないわ、なぜかしらね自分でもよくわからないわ」 妹紅「お前らしくもないな」 輝夜「そうね、でも貴女もらしくないわ」 妹紅「何故だ?」 輝夜「その頬の雫はなにかしら」 妹紅「ッ・・・」 輝夜「たまには泣いてもいいのよ」 12スレ目 583、584 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「さて、これが蓬莱の薬か」 森の奥、木々というある種の結界により閉ざされた空間。いるのは俺と一人の少女だけ。 そして俺の手元にある瓶にはすこしとろみのある液体が溜まっていた。 「そうよ」 「でもなんでまだとってあるんだ?これがお前の人生を狂わしたんだろ?」 「そうね、何でだろう。もったいなかったのかもしれないわ」 少女は俺から視線をそらし、明後日の方向を向いていった。 (嘘がばればれなんだよ) 俺は心中でつぶやいた。この永劫のときを生きる少女は寂しいのだ。 まわりの人は変わり、死んでいくのに自分だけ変わらずに行き続ける。変化し続ける世の中にある不変という名の特異点。 それで心の奥底では自分のように永劫を生き続ける人間を求めていたのだ。殺しあう相手ではなく、安心して傍にいられる相手として。 「んくっ」 俺は一気に瓶の中の液体を飲み干した。薬特有の苦い味が口の中に染み渡る。 「うげぇ」 俺は舌を出した、その刹那――。 ゴッ! 俺の米神に強い衝撃が走る。体が宙に浮き、木々へと叩きつけられる。 「うぐっ」 「……なぜ飲んだ、何故その薬を飲んだんだ!」 俺が顔をあげるとそこには怒りに染まった少女の顔があった。 「同情か?貴様、私に同情してその薬を飲んだというのかっ!」 胸元をつかまれ、締め上げられる。その真っ赤な瞳が俺を射抜く。 「もしそうだというのなら、私は貴様に永劫の苦しみを与えようぞ!」 おそらくその怒りは俺を想ってのことなんだろう。自分のような存在をもう生み出さないため、自分の味わった苦しみをもう誰にも味合わせないため。 優しいやつだな、お前は。 「バーカ、俺が同情で自分のみを差し出すかよ。これは俺のためだ」 「……っ!」 襟元を閉める力が緩む。顔に動揺の色が表れるも怒りの表情はいまだ消えず、である。 「お前とならさ、別に永遠に生きる苦しみも乗り越えられると思ったんだよ」 「……っ!?」 完全に俺の襟元から手を離し、うろたえる少女。顔が赤いのは照れであろうか。 「だーかーら、お前とずっといたいんだよ、妹紅。それこそ永遠にな」 そういって永久の歳月を変わらずに生き続ける少女、妹紅の唇にそっと自分の唇を押し付ける。 「――――!」 妹紅が顔を真っ赤にして俺の顔を遠ざける。 「おっ、お前、自分が何をしたか分かってるのか?私なんかのために――」 「阿呆。何度言わせるんだ、こっちだって恥ずかしいんだぞボケ。それにお前なんかじゃない、お前だから飲んだんだよ」 そう言って妹紅を抱き寄せる。 「うっ、うわぁぁぁぁ……」 妹紅は子供のように声をあげて泣いた。寂しかったのだろう。 それも仕方がないことだ、何せ今までは共に変わらずに生き続ける相手が殺したいほどに憎む相手だったのだから。 「これからはずっと一緒だぜ」 そう言って俺は妹紅の頭をそっと撫でてやった。 12スレ目 704 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「ん、なにこれ」 「と、とりあえず受け取ってくれ!」 そう言うと妹紅は小さな袋のようなものを 俺の胸に押し当ててきた 「お、おう・・・」 妹紅の気迫に押され受け取ってしまったが・・・ これはなんだろう 「開けてもいいか?」 そう聞いたのがまずかったのだろうか 妹紅は少し俯いた後に足早にどこかへいってしまった 「なんか悪いことしたかな・・・ とりあえず開けてみるか」 チョコレート あぁなるほど・・・俺は理解した 今日が2月14日であること 昨日妹紅が徹夜で台所にいたこと 全て繋がった おそらくハート型だったのだろう、少し溶けて形が崩れたチョコが入っていた 「・・・・・・苦いな」 ビターな大人の味がした でもどこかほんのり甘かった 12スレ目 901 ─────────────────────────────────────────────────────────── 炬燵と蜜柑。 これほどまでに仲睦まじい存在は、そうは無い。 最後の蜜柑に手を伸ばす。 その手が、向かいに座る少女の手とぶつかった。 「…これは俺の蜜柑だ。その手をどけるんだ、妹紅」 「いいや、これは私の蜜柑だ。 そっちこそ女の子に蜜柑ぐらい気持ちよく譲れよ、○○」 「お前、俺の何十倍年上だよ…」 「私は永遠の十六歳だぞ?」 「ともかく、この蜜柑は俺のだ。 まだ台所にあるから、持ってこいよ」 「やだ、寒い」 「お前火使えるじゃん?」 「疲れるもん」 「どっかの姫様みたいになってきたな…」 「う、その扱いだけはやめてくれ」 「んじゃ蜜柑もってきてくれ」 「うー…そうだ、一つゲームをしよう」 「何だ?花映塚か?」 「その蜜柑を交互に食べさせて、最後の一房を食べたほうの負け。 もちろん蜜柑を剥く前に決めるんだぞ?」 「よし、いいだろう、先手後手は妹紅が選んでいいぞ」 「それじゃあ、先手で!」 少女皮むき中… 「半分だけ剥いておこっと…結果が見えちゃつまんないもんね」 「よし、じゃあまずは妹紅が食え」 「違う違う、食べるのは○○だよ。 はい、あ~ん」 「え、お、おい」 「さっき言ったでしょ、『その蜜柑を交互に食べさせて』って」 「う、そういえば」 「ほら、あ~ん」 「あ、あ~ん」 もぐもぐ 「ほら、次は○○の番。 あ~ん」 「お、おう」 もぐもぐ 「ん、おいしい。 それじゃ、はい、あ~ん」 「あ~ん」 ぽいっ 「んぐ! お、奥のほうに蜜柑を放り込むな!」 「あはは、ごめんごめん」 「そんじゃこっちも!」 ぽ~ん 「むぐっ」 「おーナイスキャッチ」 「もー、それじゃこれでどうだ!」 シュッ! 「むぐっ!早い、早いよ!」 「あはは、やるじゃん」 などと繰り返しているうちに、残り四分の一となった。 「これで決着、皮剥くよ?」 ぺりぺり… 出てきた房は、3個。 「くっそー、俺の負けかー」 「あはは、大勝利~」 ぽいっ ぱくっ 「むぐむぐ…せめてしっかり味わってから行こう…」 ぽいっ ぱくっ 「もぐもぐ…まぁまぁ、ちょっと暖かくしてあげるからさ」 最後の一つを妹紅は放り投げた。 ぽ~ん 天井スレスレまで放り投げた蜜柑を、必死で追う。 「おい高いっ…!」 目の前にあるのは、蜜柑ではなく、炬燵から乗り出してきた妹紅の顔。 そのまま唇同士が触れ合った。 「も、妹紅?」 「ふふ…ほら、早く蜜柑持ってきてよ、耳まで真っ赤にゆだってるうちにさ」 「っ!…わかったよ」 お前だって真っ赤じゃないか、と思ったが、可愛いので言わないことにした。 炬燵と蜜柑。 これほどまでに仲睦まじくさせる存在は、そうは無い。 13スレ目 166 うpろだ955 ─────────────────────────────────────────────────────────── #慧音5 うpろだ989~の派生 「ありゃ?・・・おかしいな」 釣竿が無い 確かにここにおいてたはずなんだが あー・・・もしかして 頭の中には、一人の人物と、ある場所 自信を持って、その場所へと出向く事にした やはり、いた そこは以前一緒に釣をした場所 そこは、彼女と 「もーこうっ」 「ひゃぁぁっ!?」 ふざけ半分で、後ろから抱きついた まぁ俺としては慧音ほどは無いとは言え妹紅の幼さを残して成長を止めてしまった禁断の果実の方が好みな訳でして あわよくば、いやいや、あくまで事故ですよ?ははは、そんな後ろから鷲掴みとか、焼かれちゃいますって 「だーれだ」 「え、あ、○、○○!?って手の位置が違うでしょ!」 「ははは、ついうっかり(棒読み」 「い、いつまで触ってんのよ!ばかっ!」 俺は潔く手を離した 恐らくこれ以上からかえば、レアな焼死体が・・・ 「勝手に釣道具を持ち出した仕返しだ」 「それは、いや、でも」 「それは、今の胸の分でチャラ、と言う事で」 妹紅は顔を真っ赤にして、そっぽ向いてしまった 「ざ、残念だったね、慧音ほど無くってさ・・・」 ぐはぁ こ、これはなんと言う威力の高さ 個人的な意見だが 胸が小さいから好きなわけではなくて 胸が小さい事を気にしているところがまたストライクなのではないかと しかもそれが普段は気の強い感じだと更に! 「そ、そうか・・・俺はお前ぐらいのほうがいいかと」 「・・・な、なんだ、ちっさい方が好いって?変態かよ」 「おいおい、そんなこと言ったらお前は変態にしか需要がないことになるぞ」 何でこんな話をしてるんだ 真っ昼間からこんな所で しかしフォローのつもりが変態扱いかよ、酷いじゃ無いか妹紅 「こ、この話はここまで!なんか変な方向に行きそうだからっ」 「同意、変な方向に行きそうだ」 危うく違う板の話になる所だった 「それで・・・釣れたのか?」 「・・・餌とか、結び方とか」 要するに何にもわからないってことか 俺に声掛けりゃいいものを・・・ 「オーケーオーケー、じゃあまず仕掛けの作り方から説明しよう」 ~かくかく、しかじか~ 「結び方はこの二つ憶えておけばいい、重りはウキにあわせて、後は・・・」 妹紅は熱心に話を聴いている だから俺も、この機会に色々と教えておく事にした 「餌は?」 俺は朽ち木をひっくり返して、その下に居たミミズを釣り針に引っ掛けた 「こういうのでもいいし、川に入って蟲を取るでもいいし、まぁ蟲なら何でも食べるだろうから」 そういえばこいつには伸べ竿しか教えてないなぁ でも俺もこれ使うしな・・・ ああ、そういえば向こう岸は竹林じゃ無いか リュックから鉈とナイフを取り出して 「今教えたとおりに釣ってみろ、俺はちょっと向こう岸に行ってくる」 「結構、あるなぁ」 なんともでかい竹林 鋸があれば楽だろうに、鉈じゃ面倒だが・・・まぁいい 自分の腰ぐらいの高さの所を鉈で、何度も打ちつけた 十や二十では断てない 反対側に回って鉈を打ちつけた それから数分 半分以上切れて、今にも倒れそうだ 「最後はーかっこよくー」 鉈を地面においた 少しだけ距離をとって、蹴った めきめき、がさがさがさ 葉音を立てて、竹は折れた 「さて、上の方の葉をおとさにゃ」 がさごそがさごそ 「よう妹紅、釣れたか」 「○○・・・何とか一匹」 バケツにはいいサイズの魚が泳いでいる 「おお、やったな」 「それ何?」 「ん?ああ、お前の釣竿だ」 「えー、この竿の方がいい」 「おま、初心者は竹竿と相場が決まってるんだよ、ってかそれは俺の竿だ」 まだ乾燥させたり先っぽを変えたりはせなんが、まぁこのままで釣れなくも無い 「・・・幻想郷って言うくせに棲んでる魚は外と変わらないのな」 「へぇ、そうなんだ」 住んでる人はこうも違うのに 自然ってのは変わりようが無いのかね 「仕掛けの作り方も憶えたし、自分の竿もできた、これで一人でも釣が出来るな」 「え・・・うん、そう、だね」 「・・・日が、暮れてきたな」 俺がそういうと、妹紅はバケツを川にひっくり返し、魚を逃がした 「よかったのか?」 「うん、だって最低3匹は釣らないと・・・一匹じゃしょうがないでしょ」 「・・・帰るか」 道具を片付けて、帰路につくことにした 夕日が、沈もうとしている 里を歩く、もうすぐ家に着く そうすれば慧音が迎えてくれて、温かい夕食、一人ではない― 「ああっ、あんた!そこの家の人だよね!?」 「え?俺?」 面識の無い・・・いや、確か 「ああ、お向かいさん」 「いやぁ最近姿を見ないと思ってたんだけどねぇ・・・これ、あんたのだろ?」 彼が差し出したのは、俺の財布 「外の物みたいだけど里に落ちてるのはおかしいなって思ってね、そういえばあんたは外から着たんだったなって思い出してね」 「あ、ありがとうございますっ!」 嗚呼、俺の財布 中身を見ると、家の鍵も、全財産もまったく無事だった 何か礼を、と言うと お向かいさんだしね、袖振り合うのがなんとやら と言って家に帰ってしまった 俺も妹紅もぽかーんと固まっていた 俺は固まったままだったが、妹紅に服の端を引っ張られて、我に帰った 「ねぇ○○・・・今日は、帰ろうよ」 「・・・そう、だな、慧音にも報告しないといけないし」 「そうか・・・よかったな○○」 「本当に・・・世話になった、ありがとう」 慧音に事の成り行きを説明しつつ、最後の晩餐を、味わっていた また明日から一人の食卓になるかと思うと、寂しかったが、元に戻るだけだと思うことにした 「寂しくなるな・・・たまには遊びに来てくれ、いつでも歓迎する」 「ああ、寂しくなったら遊びに来るよ」 嘘だ、俺はもうここには来ないだろう たぶん、この機会にきっぱりと、分かれてしまわないと 俺には、ここは暖かすぎるよ 居心地がよすぎて、駄目になってしまう 「嫌だ」 「・・・え?も、妹紅?」 「○○は、ここにいて欲しい、よ」 ずっと黙っていた妹紅が、消え入るような、だが確かにそう言った 「!?ごめん、私、○○・・・ごめん」 勢いよく飛び出していった、いったい何処へ行こうというのか 「・・・すまないな○○、あの子はお前のことを」 「解ってる・・・こういう時、追いかけなきゃならんのだろうな、男だし」 「ああ、行ってこい」 俺も、家を飛び出した 彼女の姿は、すぐそこにあった 遠くに行って無くてよかったと、思った 「妹紅」 俺の声に身体を震わせて、振り返った 「○○・・・頭冷やしたよ、もう大丈夫・・・大丈夫」 タバコを、吸っていた そういえば俺が来てからは一度も吸ってなかったな、なんて思い出した 俺はそのタバコを取って、靴で火を消した 「なっ、なにす「強がんなよ、ほれ」 俺の胸に飛び込んできなマイハニーといった感じで両手を広げて だが妹紅は来なかった 「ば、か・・そんな優しく、しないで」 ぽろぽろと、涙が、零れていた 俺と妹紅の距離、一歩でも歩けばぶつかるほど近いのに だから、俺が、その一歩を踏み出した 「なぁ妹紅、俺はお前のこと大好きだ、お前は、どうだ?」 「ばか、私のほうが、ぜったい大好き」 「・・・いや、俺の大好きは半端無いぞ?」 「私の好きはこれ以上がないもん」 「ああ、それなら互角だな、俺の負けはなさそうだな・・・勝ちもなさそうだ」 より強く、抱きしめた この腕の中の少女が、あまりに愛おしくて すると、彼女の方から抱き返してきた 細い腕が、俺の背中に回されて 「ねぇ○○・・・愛してる」 「ん、おれも、愛してる」 俺たちは、初めてのキスをした 甘酸っぱいとかレモンとか、そういうのは全然解らなかったが すごく、暖かい気持ちになることが、できた end 13スレ目 498 うpろだ1000 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「まぁ、俺は永遠には生きられないけど、亡霊になってでもお前を想い続けるよ」 13スレ目 626 ─────────────────────────────────────────────────────────── 妹紅「ただいまだお~」 ○○「おっお帰り~」 妹紅「って何で○○が先に帰ってきてるのさ?」(なっ!なんで○○が先に家にいるんだお!?) ○○「そういう妹紅こそ学校は?まだ昼前の11時だぞ」 妹紅「っそれは……」(○○に会いたかったから……) ○○「……まぁいいさ、どうせサボってきたんだろ?」 妹紅「……ああもう!サボったさ!学校行っても慧音がうるさいだけだし」(いいんだお!そのうち学校中退して○○と結婚するんだお!) ○○「いいか?慧音だっていつまでもいるわけじゃない、いつかはお前がちゃんとしないといけないときだったあるんだぞ」 妹紅「へいへい、○○ー今日のお昼ご飯何~」(○○の作る昼飯wktk) ○○「おまえってやつは……今日は焼きそばのつもりだったんだが、妹紅がいるなら妹紅が作ってくれよ」 妹紅「はぁ!?なんで私が作らなきゃいけないのよ!いいから早く作ってよ」(いやだおー○○の料理が食べたいお) ○○「わかったよ、焼きそばでいいんだな?その代わり夕飯は妹紅が作れよ」 妹紅「……わかったよ」(○○のために腕を振るうお!) 慧音「……で?うちに来たわけか」 妹紅「というわけでおいしい料理を教えてください慧音先生」 慧音「学校さぼっておいて言うセリフじゃないだろう……」 妹紅「お願い慧音!私に……私に力を!」 慧音「……コロッケでいいな?」 妹紅「ありがとう慧音先生!」 ○○「お帰り~どこ行ってたんだ?」 妹紅「ん、その辺をぶら~っと」(慧音に料理を教わりに言ったなんて言えないお……) ○○「その袋は?」 妹紅「ああこれはだな、食材だ」 ○○「まじか! 俺、妹紅の作る料理一回食ってみたかったんだよな~」 妹紅「じゃあ早速つくるから」(絶対においしいって言わせるんだお!) ○○「で俺はキッチンに入れないのか?」 妹紅「何作るかは秘密だお!」 ○○「お?」 妹紅「な、なんでもない!だから入ってくるなよ!!」(危ない危ない……) 妹紅「○○夕飯が出来たぞー!」(上手くできたお、これなら○○も……) ○○「待ってました!おっコロッケか。俺コロッケ大好きなんだよな~」 妹紅「さぁ座って座って」(早く食べるお!) ○○「おお、わりいな妹紅」 妹紅&○○「「いただきます!」」 ○○「どれどれ妹紅の作ったコロッケの味はっと……」 妹紅(ドキドキワクワク……) ○○「お、これおいしいな!よくできてんじゃん!」 妹紅「あ、ありがとう○○……」(やったお!うれしいお!) ○○「も、妹紅何も泣かなくても……」 妹紅「嬉しいんだ、○○にそう言って貰える事が……ぐすっ」 ○○「妹紅……おし、妹紅少し話があるんだがいいか?」 妹紅「ふぇ?あ、何○○?」(何だお?) ○○「俺はお前のことが好きだ!だから俺と結婚してくれ!」 つ結婚指輪 妹紅「こ、これ結婚指輪!?」(けけけけけけけけけk結婚!?わ、私と!?) ○○「ああ、今日までがんばって稼いできたお金で買った指輪だぞ、きっと妹紅に似合うと思って」 妹紅「○○……私も○○のことが好き。だからとても嬉しい……」 ○○「ありがとう妹紅」 妹紅「ふふっ、何か照れるね。…………ねぇキスしてもいい?」(チャンスだお!このすきにキスするお!) ○○「ああ……ほら」 妹紅「じゃあするよ……」 慧音「お邪魔するぞ~妹紅どうだ上手く作れ……た……か……?」 ○○「あっ」 妹紅「ふぇ!?」 慧音「あ……これは……そのだな……すまなかった!」 タッタッタッタッタッ ○○「……」 妹紅「……慧音自重……」 ○○「……ふふ、あははははは!」 妹紅「あははははは!け、慧音ったら、ふふふふふあはははは!」 ○○「あ~よく笑った。これからもよろしくな妹紅」 妹紅「うん!」 うpろだ1091 ─────────────────────────────────────────────────────────── 人里の寺子屋。 上白沢慧音は今日も今日とて子供らを前に教鞭を振るっていた。 しかしどうしたことか生徒たちの様子がおかしい。 そわそわとしてまるで落ち着きが足りないのだ。 普段であればすぐに慧音の頭突きなりなんなりが飛ぶのだろうが、それもない。 何故か? 彼女自身もその理由をよく判っているがために。 そして『それ』はここ暫くの恒例であり、不可避のものであるからだ。 「……一旦ここまでとする。昼食を摂ったら続きを――」 『それ』は定期的に訪れるものではないが、予兆は存在する。 今回の例でいえばそれは―― 新しく居を構えたある家屋の扉が今朝方、轟音とともに吹っ飛ばされたことだったり。 その家に住むことになった若者の名前を罵る少女の怒声だったり。 竹林に向かって飛んでいく火の鳥などがそうだった。 「うわーーーーん! けーねーーーーーー!!」 まさに天災。 人知を超えた理不尽な暴力。 『それ』、その名を夫婦喧嘩という。 そしてその片割れ藤原妹紅、堂々の襲来である。 その瞬間を持って平和な昼下がりは消し炭と成り果てた。 「……ああ妹紅すまないが今私は授業中だ忙しい。帰れ」 「休憩って言った。それより○○が非道いんだ!」 待ち構えてやがったのか。 そのまま二人分の昼食を取り出す妹紅。 逃がす気はさらさら無いようだ。 慧音は溜め息を深々とつき、仕方なしに茶を用意した。 思いっきり渋く。そして熱く。 酒があれば一番よいのだが、生憎と真昼間なので断念。 素面で愚痴や惚気に付き合うのはまさしく苦行であり、それが両方同時ともなれば拷問に近いというのに。 「で、今度は何事だ。また味噌汁のダシを変えたのに気づかなかったか」 「そんなんじゃないってば!」 味噌汁のダシ云々は前々回の痴話喧嘩の理由だ。 その騒動は幻想郷を局所的に巻き込み、ついには「出汁事変」として博麗の巫女すら首を突っ込まざるを えない状況になったが割愛する。 それを指して「そんなん」とは、すわ一大事かといえばそうではない。 本人らにしてみれば一過性のものに過ぎないのだ。 たとえ周囲の被害がどれだけ酷く、尾を引くものだったとしても。 「……あれから暫くは、味噌汁が甘ったるく感じたぜよ」 生徒の一人が苦々しく呟いた。 部屋にいる生徒は半分ほど。 我先にと避難した者と、怖いもの見たさに残る者。 好奇心で猫が死ぬなら野次馬根性で人死にがでても可笑しくはない筈だが、物好きなことである。 「もう駄目だ、今度ばかりは私たちお終いかもしれないっ」 よよよ、と泣き崩れる妹紅。 しかしこれも毎度のことだ。 演技ではなく本気でやってるのも毎度のことだ。 慧音はそうかそうかと適当に相槌を打ちながら、出された握り飯の包みをほどく。 丸い塩むすび、所々に具のついたそれはどうやら人の顔を模しているようだ。 「本当は○○に渡そうと思ってたんだけど……。もう、あんなヤツのお昼ご飯なんて知らないんだからっ」 限定してるのは無意識なのか否か。 間抜け面の顔むすびに慧音は怨嗟を込めて齧り付く。 鼻にあたるだろう部分を上に、半分ほどを一口で頬張る。 あー、と残念そうに声をもらす妹紅。 どうしろってんだ。 「ん、コホン。話は今日の朝までさかのぼるわ」 早朝、人里の端っこにある○○の家の中。 小鳥の囀りに目を覚ました妹紅は、甲斐甲斐しく朝食を用意するべく布団を出た。 ――ここで、愛しい人の温もりに溢れた布団と腕枕の抗い難い魅力を身振り手振りつきで力説されるが省略。 朝餉を作り昼食の弁当を包み終え、いざ○○を起こそうとしたところでふと思いつく。 今日は少しお洒落をして朝から驚かせてやろうと。 どんな反応をするものか、期待に胸を膨らませ目尻をだらしなく下げながら猫撫で声で朝を告げた。 しかし揺り起こされた○○は習慣となった朝の挨拶を返すだけ。 ――この朝の挨拶「おはよう、愛しい妹紅」を物真似で再現されるが、浸りすぎの為か全く似てなかった。 何か気づかないかと匂わせてみても寝ぼけ顔で呆けるばかり。 10秒で期待は落胆に、落胆は憤怒に変わった。 「○○のっ、バカーーーーっ!!」 罵声とともに繰り出されるは少女の怒りを乗せた一撃。 季節は春、紅葉が舞うには早すぎる。 因ってパーではなくグー。 乙女心の右拳が盛大に炸裂した。 「……と、いうわけなの」 慧音はそーなのかーと適当に聞き流しつつ、胃から込み上げてくる何かを茶で流し込む。 火傷しそうな程に熱かった筈のそれはすでに飲み頃に冷めていた。 「それで朝に家を飛び出して……今まで何をしていたんだ?」 「輝夜んトコで暴れてきた」 長きに渡る因縁がもはやただの八つ当たりとは。 対象が眼中に入ってない分、輪をかけて非生産的だ。 そんなことしてるから輝夜は○○にちょっかいを出すのだろうか。 「ちなみに、そのお洒落というのは……」 「見て判らない? リボンを増やしてみたんだけど」 なるほど、彼女の長い髪先にアクセントとしてつけられているリボン。 それが一つ? 増えていた、らしい。 とはいっても容姿が劇的に変化するわけでもなし。 そもそも結わえるのなら一つで十分、二つ目に意味など特にないのだから幾つにしたところで言わずもがな。 この場にいる全員が言われたところでサッパリだった。 たとえ気が付いたところでどんな感想を抱くにも至らないだろうが。 「他には?」 「それだけだよ」 判るか、そんなモン 「私、○○に嫌われちゃったかな……」 先程までとはうってかわってしおらしく呟く。 自分の無茶苦茶っぷりに気づいた、訳ではない。 張本人に一発、輝夜相手にスペカを6枚ほど、そして慧音に愚痴(惚気)を聞かせたこの時点で鬱憤が綺麗さっ ぱり晴れただけのこと。 出すだけ出してしまったあとは、平時であれば四六時中べったりな○○がいなくて寂しくなっただけだ。 しかし自分から会いに行こうとはしない。 何故ならば、今この状況も、そしてこの後の展開も、全て予定調和に過ぎないのだから。 彼女にしてみればそれは王道。 周囲にしてみればとんだ茶番。 「妹紅ぉおおおーーーーーー!!」 この状況を作り出した原因にして、この場を収束させうる唯一無二の登場人物。 足音も高く、○○。堂々の見参である。 ああ、しかし心せよ。 物事が好転するわけでは決してない。 昼下がりの愛憎劇、『憎』が消えたらどうなるか? ひたすらのラブシーン、致死量の『愛』がばら撒かれるのだ。 「探したぞ妹紅っ、こんな所にいたのか」 探すも何も妹紅の駆け込み先などたかが知れている。 慧音相手に泣きつくのが大半で、自然と寺子屋もしくは彼女の自宅に高確率で行き着く。 探しているというのは建前で、彼女の機嫌が落ち着くまで時間を潰しているというのが本当のところではない かと思われるが、何分この二人のことだからわからない。 妹紅曰く「二人の思い出の場所」とやらを巡って一人で気分を盛り上げていたとしても可笑しくはない。 「っ……何よ、今さら来てどういうつもりっ」 口調だけなら勇ましい。 しかし○○に背を向けた妹紅、頬がぴくぴくしている。 いい感じで心細くなってきたところに図ったように現れた想い想われ人、内心は嬉しさヴォルケイノなのだ。 「私の……気づかなかった○○なんて、もう知らないんだからっ」 語尾に八分音符が付きそうなぐらい跳ね上がっていた。 もう媚び媚び大喜びだ。 「わかっていたさ! リボンが増えていたことなんて、一目でわかった!」 気づいてたんかい。 この女にしてこの男ありというほかない。 お互いにのみ発揮される観察眼には脱帽である。 「じゃあ、どうして!」 と、妹紅は切羽詰った風に言ったつもりらしい。 だが実際には、間延びした猫撫で声で「じゃーあー、どおしてぇー?」と頬に両手をあてていやんいやんと上 半身をくねらせての発言だ。 「それは、いつもと違う妹紅に……。いつもより可憐で美しい妹紅に心奪われてしまっていたから!」 どうやら気づかなかった訳ではなく、気づいたうえで見惚れて放心したとのこと。 そういうからにはそれが真実なのであろう。 たとえそれがどんなに馬鹿馬鹿しく白白しいものだったとしても。 こいつらは二人揃えば予想と常識の斜め上を平気で飛び越えるのだ。 「……っ、○○!」 「妹紅!」 感極まって振り向き、走り出す妹紅。 ゲートが開くのを待ち構えていた競走馬のようだ。 そしてそれを抱き留めた○○。 二人は抱き合いながら部屋の中央でクルクルと回りだす。 学び舎であったはずのそこは酷い有様となっていた。 見物を決め込んだ生徒は机に突っ伏している。 逃げ出した生徒の内、頃合を見計らい損ねた者は部屋の入り口付近で折り重なって倒れている。 いつから覗いていたのか、かの妖怪はスキマから上半身だけをだらりと垂らしてぴくりとも動かない。 正気を保っているのは慧音だけだ。 そんな地獄絵図のなかで幸せそうに笑いあう二人組。 「ぶっちゃってごめんね? 痛かったでしょ」「もう平気だよ。それに妹紅の受けた痛みに比べればこんなもの、 なんでもない」「ううん、いいの。だって○○のこと信じてたから」「俺も信じてたよ。またこうして抱き合える ってね」「○○ったら……ほら、ほっぺた見せて、消毒してあげるから。――んっ」「っはは。くすぐったいよ妹 紅。よし、お返しだ」「んっ、ゃん。私はぶたれてないってば――あんっ」「泣かせてしまったな。いつか約束し ただろう? 妹紅の涙は全て拭い去るって」「違うよ、これは嬉し涙だ。○○が迎えに来てくれたのが嬉しかった の」「たとえそうであってもだ。妹紅の涙は綺麗だから、全て俺のものにしたい」「んっ、酷いな。私の全てはと っくに○○のものなのに」 ……とかなんとか。 愛の弾幕はハート型弾自機狙い、脅威の128WAY。 一歩でも動けば即被弾間違いなしの超高密度。 本体を止めなければ時間無制限でばら撒かれ続けるのだ。 そのままちゅっちゅくちゅっちゅく乳繰り合っていたが、いよいよのっぴきならなくなってきたらしい。 頬への口付けから今にも本格的な接吻に移りそうである。 それだけは、というかその先は未然に防がねばならない。 そしてそれが出来るのは今となっては彼女だけ。 「貴様ら……」 痺れた脚に力を込め、ゆらりと立ち上がるその様は幽鬼のよう。 振りかぶられた手には空の湯飲み、書かれた文字は色即是空。 「いい加減にせんか、この⑨ップルがーーーーッ!!」 上白沢慧音、渾身の一投。 狙うは色ボケ結界唯一の当たり判定。 今まさに一つになろうとしている口腔粘膜接触部。 「ぉぷす!」ピピチューン どちらが上げたか間抜けな悲鳴とともに倒れる二人。 荒く息をつく慧音。 死屍累々の教室。 午三つの鐘が鳴らされる。 ここに此度の痴話喧嘩騒動は終結を迎えた。 「……しかしこれで終わったと思うな……いつか第二、第三の素敵な二人が……」 「うるさいうるさいダマレダマレ」 うpろだ1129 ─────────────────────────────────────────────────────────── 幻想郷に迷い込んで早一年。すっかりこちらの生活にも慣れた。 今の生活は、竹林でぶっ倒れていた所を妹紅に助けられたことから始まる。 気がついてから里へ連れて行かれて、妹紅の友人である慧音さんから 幻想郷について色々な事を教えられた。 こちらに残ることを決めたオレに、慧音さんは職と住む場所を与えてくれた。 のちに慧音さんから教えてもらった外来人に対するルールを考えれば、 自分はとても運が良い部類に入るんじゃないだろうか。 命があり、五体満足なのだから。 幻想郷の暮らしは外の世界から来た自分には大変なものだけど、 充実した生活を送れている。 ただ、元々自分は幻想郷の人間ではないので最初は周囲から警戒されて なかなか街の人達の中にとけ込めなかったけど、慧音さんの計らいで 歓迎会兼親睦会を開いてもらい、思ったより早く馴染むことができた。 そして、たまに妹紅が尋ねてきてくれて他愛無い世間話をできたことが、 まだ里に馴染む前の自分にとっては本当に助けになった。 その事について妹紅に礼を言うと、拾ってきたのは自分だし、 少しくらい面倒を見るのは当然だ。気にするな、とそっぽ向いてしまうが、 その気遣いが嬉しくて、やっぱり「ありがとう」と礼を言ってしまう。 --------------------- 外はすっかり日が落ち、木枯らしが吹いている。まさに冬である。 元々幻想郷の住人ではない自分にとっては、この季節は外の世界で 使っていた数々の暖房器具が恋しくて仕方がない。 無い物ねだりな思考のまま炬燵に手足を突っ込みつつ、天板の上に顎を乗せる。 今日は珍しく妹紅が夕食を作ってくれるというのでのんびり待っているのだが、 正直ちょっと不安だったりする。何故って、妹紅の料理スキルが如何程なのか まったく知らないのだ…… さっきから野菜を切る音と、何やらガチャガチャと音が聞こえてくるのだが、 主に後者の音の発生源が不安でならない。 「お~い、妹紅~」 つい、不安になって声をかけてしまう。 少しすると音が止み、台所の入り口から妹紅が半身を覗かせて「どうしたの?」と 聞いてくる。 「すっかり聞きそびれてたんだが、今日の夕飯って何?」 「あれ……? 言ってなかったっけ?」 どうやら、妹紅は言ったつもりになっていたらしい…… 聞いてないことを伝えると、何やら満面の笑みになってこう切り出してきた。 「今日は鍋だ。この間○○が言っていた『もつ鍋』っていうのをやってみようと思うんだ」 料理くらいなら懐かしいものを食べてみたいだろ?と妹紅は続けた。 そういえば、本格的に寒くなる前に慧音さんと3人で鍋をした際に、外の世界にいたとき 好きだった『もつ鍋』について話してたことを思い出した。 「もつ鍋のこと良く覚えてたな……。覚えていてくれてありがとな、妹紅」 「っ! …そ、そんなの当たり前だろ。お前が好きなもの位覚えていてやるよ」 妹紅が覚えていてくれた事が堪らなく嬉しくて、自然と綻んでしまった顔で礼をしたのだが、 なんだか妹紅の反応がいつもと違う。…なんでさ? 《side Mokou》 あのタイミングで微笑むのは、ちょっと反則だろ? 流石というか、○○は今日のことを不思議に思っていない。 これなら、私の計画も予定通り遂行できる…… 今日は慧音も里の寄合でしばらく帰ってこない。計画通り○○と二人きりだ。 これで、誰にも邪魔されない。 台所に戻り、○○が河童に作ってもらった『冷蔵庫』という入れ物から、 ○○が大好きな『もつ』と取り出す。 もつ鍋は牛か豚の腸を使うって○○は言ってたけど……鶏の内臓を入れても良いよね。 ねぇ、○○。何があっても私達ずっと一緒だよね? うpろだ1305 ───────────────────────────────────────────────────────────
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妹「野球しようよ」 妹「野球的な何か」の続編。 妹「野球しようよ」 (前) 妹「野球しようよ」 (後) + オマケ 登場人物紹介(気にならない程度のネタバレ含む) ●家族 「俺」 社会人になり営業職に就く、年齢22歳。 元高校球児。試合中ランナーと接触し腰を負傷、選手生命を絶たれる。 「妹」 高校一年生、お兄ちゃん大好き元気娘。 野球部所属ポジション投手兼外野。女性なので規約により公式戦には出場できない。 「姉」 職業、銀行員。野球漬けの家族の中で唯一野球に興味が無い。 ネイルアートが好きで給料を惜しげもなくオシャレに使う。 彼氏が野球好きらしく野球の勉強を始めているらしいが……? 「父」 一家の大黒柱、父さん。 普段は温厚だがマスクを被ると昔を思い出すらしく性格が変わる。 「母」 縁の下の力持ち、母さん。 料理の腕前はピカ一で弁当も美味いらしい。 ●職場 「先輩」 俺が配属された部署の先輩。 自分の仕事を押し付けた挙句、自分は休憩してしまったり、人の陰口を言ったり上司に擦り寄ったり。 そんな事が平気でできちゃう人。 この会社では先輩の命令は絶対らしい。 ●△△高校 「おじさん」 あるときは高校野球好きのおじさん。 また、あるときは散歩をしているおじさん。 しかしてその正体は……ゲフンゲフン。 「先生」 4月に教員になったばかりの先生、担当教科は現代文。 野球部の顧問をしている。 妹曰く「胸が大きい」らしい、ルックスもよく先生目当てで野球部員もいるらしい。 困ると「はうぅ……」と頭を抱える。 「少年」 俺と因縁浅からぬ少年、本当ならば別の高校に進学するはずがなぜかこの高校に入学する事になった。 その件もあり口数が以前よりも少なくなったんだとか。 ツンデレ。 「部員」 野球部キャプテン。 「部員A」 ポジションはセンター。 「部員B」 ポジションはキャッチャー。 「部員C」 ポジションはサード。 「部員D」 控え野手 「クラスメイト」 妹のクラスメイト。 勉強が苦手だが不得意ではないらしい。 よく一緒に妹と弁当を食べている。 ●合コン 「女A」 ギャル 「女B」 ギャル ●夏の甲子園出場校 「相手監督」 この道三十年のベテラン監督。 選手起用が的確、流れを読む術を心得ている。 「投手」 右の本格派。 サイドスローから投じられる速球はコンスタントに140km/hを計測する。 「捕手」 少年とは顔馴染みのようだが……? 「三塁手」 エラーして怒られてた人。 ●女子プロ野球機構 「男」 中学時代から妹に一目置いていた人物。 野球を愛し、女子プロ野球の普及に尽力する。 「部下」 男の部下。
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かがみ×こなた コメントフォーム(リレー小説)
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更新日:2023/12/02 Sat 05 27 13NEW! ▽タグ一覧 アーク 小説 ★悟と雅 昼想夜夢恋歌 「ね、姉ちゃん!大変や!なんか僕宛てに怪しい手紙が届いたんやけど!イタズラか怪文書かこれ?」 時は2027年、紅葉に染まった秋頃のこと…和歌山県は清明村にてちょっとした騒動が起きたのだ。 「何怪文書?それも悟宛てにか?」 「怪文書ってそんなドラマでもないんやから…」 「せや…これなんやけど…送り主に会った覚えがないのに"未来の旦那さま"とか書かれてたんや…読めば怪文書っていうのもわかると思うで?」 少年の名は阿倍悟、アクエリアスの幹部である慎一の息子にして阿倍智晶の弟である。 その悟と一緒にいるのは高山龍二。アクエリアスのメンバーにして慎一の弟子でもある。 「じゃあ姉ちゃん読むで?」 「頼む。」 悟から渡された怪文書とやらを受け取ったのは阿倍智晶、慎一の娘であり、悟の3歳上の姉だ。 ~~~拝啓 未来の旦那さまへ 突然の手紙をお許しください わたくしの事を覚えておりますでしょうか お互い小学生の頃 お会いしたと思います 大阪で開かれた卓球の大会で負けて泣き出してしまった私を慰めてくれたことが未だに忘れられず、 それ以来貴方に会いたいとずっと願っておりました そして今回念願叶ってようやく手紙を送ることができました もし都合がよろしければ京都の嵐山へ来ていただけないかと思っております 白い帽子と紫の鞄が目印です 貴方を想ふ人 より~~~ 「…やと。なんや、怪文書どころかラブレターやないかw悟のこと好きな女子が現れたんなら姉ちゃん嬉しいでw」 「えぇ…突然の手紙やからめっさ怪しいしそもそも覚えがないから怖いんやけど…」 「確かに最近そういうの増えてるから警戒する気持ちもわかるで? せやけど悟を小学生から知っとるっちゅうことは怪しいもんではなさそうやん?」 「おうおう悟にも春が訪れたか!遠慮はいらん! 男たるものイケイケドンドンじゃ!」 「なんやなんや?うわー怪文書やな確かにおーこっわ…」 怪文書という名のラブレターを読み終えた後に喋る二人。 その内2mを超える長身で中性的な顔立ちなのは草薙尊、 もう一人の京都訛りで喋る悟と同年代と思わしき少年は蘆夜涼一だ。 1時間以上経った頃だろうか。 電車やバスを乗り継いでようやく京都の嵐山に着いた悟。 偶然この日は人があまりいなかったためか、すぐに送り主らしき少女を発見できた。 少女はやや俯いてるのでわかりにくいがその肌はきめ細やかで色も白く、 目はパッチリとしており美しくも可愛らしい顔立ちだ。 「…えっと、手紙の送り主…ですか?」 「…!」 先程まで俯きながらどこか憂いを帯びていた少女の表情が悟の声を聞いた途端一気に明るくなる。 「やっと…やっと会えた!悟はん!ずっと待ち焦がれたんどすえ!」 「ど、どうも。」 「僕の名前を知っとるっちゅうことはどっかで会ったことがあるって事やな?」 「そうどすよ?」 「えっと、失礼やけど名前は…」 「名前?秘密どす♪そやけど、あんたと会うたことあるとだけ言わしてもらうなぁ。」 「うーん…どこか懐かしさを感じるし、初対面やないのは確かなんやけど、 思い出せそうで思い出せへんのや…せっかく呼んでくれたのにごめんな…」 「そんな…酷いどす…」 ところ変わって悟を尾行してきた智晶達は観光客に変装し、少し離れた所から弟の恋路を見守っていた。 「何やっとるんや…せっかく呼び出してくれた女の子にそんなこと言ったらアカンやろ!泣きそうになっとるやないか!」 「悟は女心というモンがわかっとらんな…」 「鈍感というか朴念仁ってやつかどちらかかのぉ?」 その後も膠着状態が続き… 「まだ思い出してくれへんのどすか?手紙にも書うたけど試合に負けて泣き出したうちを慰めてくれたやないか?」 「試合、泣き出して、慰めて…あれ…?もしかして、小学生の頃に大阪で開かれた大会で僕と戦った"雅ちゃん"か!?」 ~~幼少期の回想~~~ 「うあーん!負けたぁ!悔しぃ!」 「あーもう落ち着いてや!雅ちゃんエラく強かったで!気を抜いたら負けとったもん!」 「うちはまだ負けてへん!もういっぺん勝負や!」 「それはルール違反やから困るで!?」 「うあーん!うちは負けとらん!」 「わかった!大きくなったら雅ちゃんと結婚するで!それでええやろ?」 「ひぐっ…うぅ…」 「(やっと泣き止んだで…)」 「…約束やよ?大きなったらうちをお嫁はんにしてな?」 「お、おう!約束するで!」 ~~回想終わり~~~ 雅の発言によって欠けていたピースがハマるような感覚となり、あの頃の記憶が蘇る悟。 同時に優しい風が吹くと夕陽に照らされた紅葉が揺れ、落ち葉もひらりひらりと風に舞う。 偶然が生んだとはいえ、幻想的な光景だ。 「もう、いけずやわぁ…やっと思い出してくれたんどすなぁ…悟はん… それに大きなったら結婚するって言うとったやない。」 「あれは咄嗟に出てしもうて…ってまだ覚えてたんか!恥ずかしいわ!w」 「当たり前やん?指切りもしたしあの時えらい嬉しかってんよ?フフフフ♪」 「」 一時は暗雲が立ち込めたが土壇場で悟が思い出したおかげでなんとか持ち直し、二人に笑顔が戻る。 「やっぱり、手紙の主はみーちゃんやったか。」 「え、知ってたんか?」 「せやね。弟を小学生のころから知っとるって文章でなんとなくやけどね。 これはみーちゃんやなって察しがついとったんよ。オフ会する度に恋バナするんやけどその都度うちの弟の事を顔紅くしながら話しとったしな。」 「俺も知っとったよ?雅姉ちゃんずっと悟に会いたい言うとったし、何よりこの時を待っとったみたいや。」 ある種のネタばらしをする智晶と涼一。そう、あの時は何も知らずに驚くリアクションはすべてが演技だったのだ。 「いやぁそれにしても雅ちゃん綺麗やしかわええのぉ…口調も相まってまるでお姫様みたいじゃ…」 「お姫様かぁ、それある意味間違っとらんよ。何故ならみーちゃん蘆夜家の出身やから。」 「へえ…って蘆夜!?まさかあの蘆屋道満の末裔か!?」 驚く尊。まあ、驚くのも無理はない。安倍晴明の末裔がいることは既に知っているがそのライバルの末裔もいることを初めて知ったからだ。 「せやで。うちのご先祖様のライバルとして有名なあの蘆屋道満の末裔や。 もっともうちの家系同様直系やないし、現代じゃ特に両家は確執はないんやけどね。 強いて言うならうちらからすればプライドの高さが鼻につく位やな。」 「にしても小学生の頃から思い続けてたんか。一途やわぁ…」 「ごめんな、忘れてしもうて…でも雅ちゃん、初めて会ったあの時から…めっっっっっさ可愛なったで?」 「そう言われると照れるけど嬉しおす♪悟はん♪」 「ふむ…順調やな。応援しとるよ…!」 いつの間にか現れ、隠れている智晶達とちゃっかり一緒に二人の恋路の行く末を見守るサングラスをしたロングコートの男性。傍から見ると不審者だ(汗 「お、二人の恋路を見知らぬおっさんも…って悠誠さんやないかい!」 「うわっ!なんでおとんがおるん!?」 「しーっ!声が大きい!というかうわっとはなんだうわっとは!」 智晶と息子である涼一の思わぬツッコミに焦る男性。 不審者にしか見えない男性の正体は雅と涼一の父親である悠誠だったのである。 「それにしても悠誠さんもなんで嵐山におるん?」 「話せば長くなるんで手短やけど話すで?娘の雅がここしばらくの間様子がおかしかったんで見守っとったんよ。 暫くしてから嵐山に行くと言い出したさかいこっそり追ってみたら、この通りという事や。」 「最近未来の旦那さまがとか言うとったし、 遂に娘にも想い人ができたのかと思ったんだがまさか悟君の事やったとはな。 しかもあの時からずっと再会を願い、想い続けとったと…泣けるなぁ…」 「へぇ…まだわかれへんけど、もしかしたら悟は俺の義兄弟になるかもしれへんってことか?」 「これから交際が順調に進めばな。私の親父は眉をひそめるやろうが私自身は反対はせんから安心せぇ。寧ろ二人の恋路を応援する立場や。」
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